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グリモア・ライブラリ  作者: カツヤマ403
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図書館と後継者

図書館と後継者



翌日の論文のプレゼンは問題なくクリアーし、結果の出る月曜となった。


「皆さん、お早う御座います。

本日は講義の前に報告が御座います」


カタリーヌ先生は、講義室を一度見渡して話始める。


「先日、フレイアさん、ビオレータさん、シルフィーさんのグループで提出した論文が、検討委員会で認められました。

それに伴い、フレイアさんとビオレータさんの5段階、シルフィーさんの4段階が承認されました、以上です」


「ちょっと待て、何を根拠にそういう事になっておる?」


マッティ殿下は納得が行かない様子、入試順位一位が一気に3人に抜かれたのだ、プライドだけは高い殿下にとっては納得が行かないだろう。

後からフレイアさんに聞いた話だが、入試の前に殿下の側近とフレイアさんに入試問題が配られていた様だ!

それで三位に入れなかった側近ってバカだね~~


「根拠、ですか? アロン!」


アロンがミスティルティンとパナケイアを連れて教壇の上に立つ。


「見える方?」


私は手を挙げる、他にはフレイアさんとシルフィーのみ、え、他は見えないんだ!


「はい、手を降ろして下さい!

そういう事です」


「訳がわからぬ、ちゃんと説明せよ!」


カタリーヌ先生は溜め息を一つ吐き、笑顔を作りながらゆっくりと口を開く。


「私が『見える方』と聴いたとき、この教壇の上には三人の精霊がいました!

手を挙げたのは三人だけでした。

まだご理解出来ませんか?」


「・・・・・」


「はい、では講義を始めます。」




講義が終了して、論文の検証も終わったにも関わらず、何故か実験室に集められた。


「カタリーヌ先生、わたくし達は、なぜ呼び出されたのでしょうか?」


「講義が始まる前の会話で、何かおかしいと感じる事は御座いませんでしたか?」


「精霊が見えない方でも、魔導学科に入学出来るのですね?」


「シルフィーさん、正しい指摘です。

本来あり得ません!」


「わたくしには、意味が分かりません、確かに今年は殿下がいるので、側近が割り込んでいますが、契約に至れるのは数人だと聞いています。

精霊が見える事が必須ではないのですよね?」


「はい、そもそも精霊が見える人が少ないですからね!

今後見える様になるかもしれない人も対象になっていました」


「なっていました、と言うことは、今年は違うのですか?」


「シルフィーさん、中々良い指摘です。 そう、今年は可能性すらないのです。」


「入学前から、そんな事が分かるのですか?」


「皆さんは、入学試験で何故能力と潜在能力を測定するかご存知ですか?」


「先天的に、『精霊魔法』『精霊召喚』『鑑定』を持っていなければ、能力値が10万を越えなければ精霊が見えないからでは?」


「驚きました、ビオレータさんは何処でその知識を?」


「図書館」


「えっ?」


カタリーヌ先生は驚愕に目を見開き、監察する様に見つめた。


「ビオレータさん、いつ?、誰に?」


「5才の頃、アルヴィースと名乗りました」


「あの、お二人だけで話さないで下さいまし!

わたくし達にも分かる様に!」


シルフィーも頷いている。


「失礼しました、少し興奮してしまって、図書館とはグリモア・ライブラリの事です。

前にも話したと思いますが、魔導学科の最終目的は魔導書との契約です。

その魔導書は、図書館にしかありません!」


「では、図書館にたどり着くのは必須なのですね?」


「そうです、また、図書館への導き手の後継者として認められた事になります」


「?、では、アルヴィースさんの後継者にビオレータさんが選ばれたのですか?」


フレイアさんは何かを思い出した様に口を開く!


「アルヴィースとは、古の大賢者様ですか?」


カタリーヌ先生は、考え込んでいたが、解答しながら疑問を口に出す。


「たぶんそうでしょうが・・・、ビオレータさんには賢者の称号がないのです」


「頼まれたと言っていました。 ミーミルさんに・・・」


「「「えっ?」」」


「それより、話が逸れて来てますけど・・・」


「ビオレータさんに関しては、考えてもしょうがないようです、神に任せましょう!

話を戻します、今年は一人もいないのです、能力値と潜在能力値が10万を越える生徒が!

いえ、受験者にはいましたよ、合格できなかったのです、王妃が不正を行ったせいでね!」



フレイアさんが、ハッとして質問をする。


「入試問題が大量に王妃派に流れていたのでしょうか?」


「そうです、あのクラスの受験合格者全てが、王妃から入試問題を購入していましたよ!

因みに、ビオレータさんとシルフィーさんは他学科受験者ですからね!」


「それでは入試自体が成立しないではないですか?」


「別に構いません、今年は他の年より優秀な生徒を三人も獲得しましたからね!

因みに、王妃に入試問題を流した講師は、学園追放のうえ資格剥奪になりました。」


「私は其れほど優秀では・・・」


「ビオレータさん、シルフィーさんはこんな事を言っていますが、どう思いますか?」


「私に聞くんですか?

私もフレイアさんも、能力にばらつきが大きい、でもシルフィーさんは一定しています、更に能力値は高い!

もうすぐ『精霊眼』も開眼すると思います」


「フレイアさんも『鑑定』をお持ちでしたよね? 気付いておられましたか?」


「シルフィーさんは気付いていらっしゃらない様でしたので、ご指摘するのは失礼かと思っていました、『精霊魔法』と『精霊召喚』のどちらかをお持ちならば精霊は目視出来ます。

それはあくまでも、スキルを発動している事が条件です。」


「やはり、フレイアさんは優秀ですね、クズ王子には勿体無いです。


では、本題に入ります。

三人には、ラグナロクを回避するための協力を要請します」

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