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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.05 あなたに近づく夏
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1-1.クロアゲハ


夏休み初日だと言うのに、見慣れたクラスメートたちが、見慣れたいつもの教室に集まっていた。


夏期講習というやつだ。

僕たちは2年生だけど、勉強には力を入れているので、〝勉強に不安な者〟を対象にした夏期講習が行われている。


無論、皆が不安なのでほとんどのメンバーが集まった。



「お早う御座います」


僕の隣に中性的な顔が。

絵留くんだ。


やはり彼は、なんというか掴み所も無いし、不思議な感じだ。


「お、おはよう」

「どうですか?学校生活は。」


絵留くん!

それは僕の台詞だ!


「うん。良い感じだよ。絵留くんは?」

「貴方と同じです」



そこで会話が途切れた。



「なぁなぁ、今日もゲーセン行く?」

今度は茂木が提案してきた。悪くない提案だ。今日も加代子さんは一緒に来るだろうか?


加代子さんを誘おうと、加代子さんを見る。

た、高嶺さんと談笑しているではないか!

「加代子さん。虫に興味があると仰ってましたよね?」

「は、はい」

「庭のミカンの木に住み着いたクロアゲハが羽化を迎えているの。素敵な姿だから、加代子さんに見せたいなって」

「く、クロアゲハ」



な!

なんて高尚な会話をしているのだ、高嶺さん!



「は、ハカセも連れて行かなきゃ」

加代子さんが答える。

「はかせ?」高嶺さんが問いかける。



ハカセって僕の事じゃないか!



「ぼ、ぼくのこと?」

2人の会話に割って入る。

凄いぞ僕!



「そう。はかせ」



高嶺さんが笑う。

「確かに博士っぽい」



それはどういう意味なのですか!高嶺さん!



「それでは、博士さんもどうですか?」

「い、行く!!!!絶対行く!!!も、茂木も行くよな!?」

隣の茂木も頷いた。



こうして退屈な夏期講習を終え、




たどり着く!

た、高嶺さんの家!夢なのかこれは!!




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※2018.11.7 修正。

誤 1年生 → 正 2年生。

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