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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.03 親睦会で僕たちは別れる
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3-4.天使やらラブ


トウマの最初の一言は謝罪だった。


僕はそれに驚いていた。


「私が天使? 可愛いからねぇ〜」

と七星が答えるが、トウマは神妙な面持ちのままだ。


「誤魔化さなくていいよ、七星ちゃん。それに、付き合わなくてもいい」


黙り続ける僕。


「え?なに?私のこと嫌いになった?」

七星は動揺を隠すように、喋る。いつもの1.2倍増しで声が高い。




「七星ちゃんがラブアシストしてたんだ。コイツに」


僕を指差すトウマ。名探偵のようだ。


僕は白状しようと思ったが、迷う。なぜなら七星が天使ということは基本的にはバレてはならない。


「なーに言ってんのさ、トウマ」


「俺も使えるんだぜ、祝福。よく分からん天使に貰ったんだ」


もう、これ以上は嘘はつけないと思った。

僕は口を開く。


「な、七星、もうウソはやめよう。トウマはたぶん、お見通しだ」




「ほーら、やっぱり。やっぱりかぁ」




トウマは何かを諦めたような顔をしている。

「だってさ、お前はクラスのみんなの前で堂々と告白するタイプじゃないし、連休明けに七星ちゃんと急に付き合い出すのもおかしいと思ったし。まぁ、みんな不思議だなって思うけど、俺は天使やらラブアシストを疑ったよ」


僕と七星は黙り込む。


「それを確信したのは今。だって普通さ、彼女を賭けるってまず無いだろ。しかもあっさり渡すし。七星もあっさり俺のところに来た。お前ら、最初から別れるつもりだったんだ」


頷く僕。


「でもさぁ、一番残念なのは、七星ちゃんが天使だって事。恋出来ないじゃん」



トウマ!それは僕も同じだ!



「そんでさ、謝らなきゃいけない。お前が高嶺さんに告白した時、俺が失敗させたんだ。俺は告白を絶対に失敗させる力があるんだ」


「絶対に?」僕は口を挟む。


「そう。絶対に。まぁ、お前が高嶺さんに告白してもフラれると思ったけど」



僕は考えた。

絶対に失敗する力。

なるほど。

タイムリープでのやり直しを効かなくして、可能性を潰す。それが絶対に失敗。



「ちょ、ちょっと待って!?」

七星が慌てる。


「そしたら、未来永劫高嶺さんへの告白は失敗するわけ!?!?」


首を横に振るトウマ。

「それは大丈夫だよ。効果は2ヶ月で途切れるみたいだ」


僕は何故か残念な気持ちになった。必ずフラれると思いたいからだ。今後。期待を持ちたくない。



「そんで、七星ちゃんは何を使えるの?」

「タ、タイムリープ」

「は?最強じゃん」

「1日1回5分までなんだ」僕が口を挟む。


「今日は使ったのか?」


「つ、使ったよ」


「いつ?」



僕と七星は顔を見合わせ、赤面した。




その後、トウマと色々話をした。

これは3人の秘密だよ、と。


トウマは時折笑いながら、僕にいろんなことを聞いてきた。



長い事、こんな長い会話を交わしていなかった。



僕とトウマの関係はその日以来、昔のようになりつつある。



梅雨も明け、熱い夏が始まろうとしていた。

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