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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.03 親睦会で僕たちは別れる
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3-2.ココロ


僕の人生で初めて起きたこと。

そのうちのひとつ。


僕は、自分を男であると認識した。


これは、男性器があるかどうかではない。

僕の遺伝子なのか、ココロなのか、それが僕を男と認識した。


瞬間、僕の手が、七星の肩をぐい、と掴んでいた。


「おいっ」

トウマが七星に近づく。これはもう俺の物だ!と主張するような勢いだ。


振り向く七星。


僕の片方の手は、もう片方の肩を掴んでいた。


僕は強引に七星を向き合わせた。



終わらせるのが正解なんだ。

でも、終わりたくない。

僕は欲が深い。そんな気がした。



「さ、最後だから!」



続いて僕の人生の初めての出来事。





僕は七星にキスをした。




勢い余って、僕の歯はが七星の歯とぶつかる。凄く痛い。でも、そんなことはどうでも良かった。


トウマが何かを言っている。

それもなんでも良かった。



肩を掴んだ手を離し、七星と手を繋ぐ。




その時間を止めたかった。



僕は我に帰る。

キスをやめ、七星に伝える。



「今まで、楽しかったよ」

「なっ、なによ。マセちゃって」

「タイムリープしよう」

「いいの?」

「良いんだ。嬉しいことに記憶は引き継がれる」

「タイムリープしたらどうするの?」

「申し訳ないけど、トウマの所に行って欲しい。僕は振り返らないように公園を出て行く」

手を離して見つめ合う。トウマの言葉が全く耳に入らない。




「おっぱい触ってもいいよ?」




おっ、おっぱい!!!!!

これはラストチャンスなのか?タイムリープを行うには七星との物理的な接触が必要だ。




いや、今はおっぱいではない!





僕は人生2度目のキスをした。




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