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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.02 それを使う人たち
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ストリングカット


ーーーへぇ。これを使えば相手の恋愛は失敗が確定するんだ?



崎山冬馬さきやまとうまは目の前の天使の説明を受け、そう答えた。



色男の冬馬にとって、正直ラブアシストなどという制度は不要であるが、天使という存在の新鮮味があったし、何より面白そうなので参加することにした。


目の前の天使曰く、冬馬には1ヶ月に1回だけ、ストリングカットという力が使えるのだと言う。


・相手の恋愛が上手く行こうと、行かなくとも、相手の恋愛は失敗する。

・相手の告白に立ち会う必要がある。

・1ヶ月に1回しか使えない。

・キャンセラーのやり直しはきかない。

・自分の告白や、自分が告白する際にも発動可能。

・恋愛の公平性を保つ為、効力は2ヶ月で切れる。

・その際は再度ストリングカットを使う必要がある。

・どんな障壁があろうとも、失敗が確約される。


天使が与えてくれる力の割には、なんて不幸な能力なんだ、と冬馬は思った。

しかし、相手の告白に立ち会う事が条件のため、なかなか使いどころがない。



しかし、4月の28日。



なんと幼馴染の友人がクラス1の美人の高嶺さんに唐突に告白をしているではないか。



冬馬は試しにストリングカットを発動してみた。


幼馴染の小指から赤い糸が伸びて、高嶺さんの小指に絡まる。



その後、死神が現れ、その糸を鎌で切った。



幻のような風景だったが、確かに冬馬には見えた。冬馬にだけ見えたように思える。


少しして、返事をする高嶺さん。

幼馴染は案の定、フラれていた。

そもそもこんなラブアシスト能力を使わずとも、彼はフラれるだろうな、と思っていた。



しかし、なんでまた唐突に告白していたのだろうか。



来月からは、自分に告白してくる馬鹿な女たちをねじ伏せるために使おうと思うのであった。

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