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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.09 七星瑠奈
159/185

1-5.可能性


それでも私はアイツをサポートした。


せめて、アイツの人生を手助けして、ラブアシスト期間は人間として、生きて、恋をしていようって。


人間と天使は相容れないから、

人間であるうちだけ、恋していい。


私はそうやって自分を言い聞かせた。


アイツと水族館に行った日、本当の事を言った。


「人間になりたい」って。


私はウソをついた。


私はもう、大天使になれないのに、


大天使になれば、人間になれる可能性があるって。

可能性を匂わせた。アイツに。



本当は無理だって思って欲しい。ここで諦めてね、って。

どこかで私とまた巡り会えると思って欲しかった。


だからずっと嘘をついてる。



忘れて欲しくないから。本当は。



アイツだけじゃない。


カヨちゃんとか、教室のみんなが大人になった時、少しでも忘れて欲しくない。私が存在した、たったの1年。人生の長い歴史のたった1年間。それをこの先も一字一句忘れないで欲しかった。



人間になりたかった。




恋がしたかった。




私に出来る事、




私がやりたい事




それは七星瑠奈として



残りの生活を全うすること。



こうしてたどり着く、季節が過ぎて、クリスマス。



本当は皆でパーティがしたかったけど、皆理由をつけて、私とアイツを二人きりにした。



ま、それはそれでいいけどね。




そういうわけで

私は自分語りをしながら、加津代食堂にクリスマスの飾りを施していた。






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