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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.01 タイムリープは1日1回5分まで
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2-7.僕はセミ


状況を整理する。


カラオケ店の廊下に僕はいる。

807号室を出た瞬間、幼馴染だけども、クラスのイケイケグループに属し、僕とは対極に存在する男、そしてクラスメートのトウマが目の前にいる。



そして、そこから、同じく807号室から七星が出てくる。七星は本日、僕たちのクラスに転入してきた、可愛いツインテールの女の子。



さてさて、僕みたいな男が、今日転入して来た可愛い女の子とカラオケ、こんな状況は普通ならありえない。


いや、あってはならない!


トウマは七星を見て、驚いている。



「あれ、転校生じゃん」

トウマが言う。


「えーと、誰だっけ?」

七星はトウマの事を覚えていないようだ。



黙り込む僕。七星が他人のフリでもしてくれないかと願う。



「んで、これどうやって操作するの?」



七星が端末の操作方法を僕に聞いてくる。

聞いてくるな!今だけは!



「え?お前ら知り合いなの!?」

トウマが聞いてくる。なんて答えればいいんだ、僕!




「ま、まあね」



こう答えるしかない。



「なんだよ、俺も誘えよー。つーか、俺たち皆でいたんだけど、お前らも来る?」




な、なんていうことを言うんだ!君は!!!



君たちイケイケグループに混ざってカラオケだと!?

無理!無理無理!

飛んで火に入る夏の虫!僕はセミ!すぐに散り散りに炭化する!




「ちょうど歌おうとしていたとこなのさ」



七星が言う。


やめろー!!!!僕は瞬間、両手を上げた。




七星がそれを察する。


「え?そういうこと?」


「は、はやく!!!」

焦る僕。



七星も両手を上げる。


この状況下でも、おっぱいに目がくらむ。


おっぱい!!!!



いや、今はおっぱいではない!

七星とハイタッチをする。



景色が歪み始めた。



緊急回避!

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