3-4.器でラブ
僕と加代子さんとトウマ。
今までに無かった不思議な組み合わせの3人で帰り道を進む。
僕とトウマは最近喋るようになったけど、トウマと加代子さんは仲が良いようにも思えない。
この3人は同じ中学校出身。
トウマももちろん、加代子さんの過去は知っている。
「なぁ、カヨコ」トウマが加代子さんを呼び捨てする。
「なに」
「その・・・なんつーか」
珍しくトウマが言葉に詰まっている。そういえばこの前トウマと一緒に帰った時、トウマは加代子さんが可愛いとかなんとか言っていた。
トウマはもしかして・・・加代子さんを?
トウマが深呼吸し、発する。
「その、なんつーか、ごめん!」
え?
「ご、ごめん?」
「中学の時の事。何も出来なかった」
少しの間を置き、加代子さんが口を開く。
「もう、大丈夫だよ」
「そっか。それじゃあ、仲直りって事でさー、アドレス交換しようぜ」
や、やはりそれかトウマーっ!!!
僕はお菓子交換会なのに、トウマはアドレス交換会ですかーっ!
これだからイケイケグループは困るってんだ!僕は呆れていたが、トウマが僕と同じ痛みを持っていたことに、何故か親近感が湧いた。
「トウマは、コスプレ決まったの?」と僕。
「俺は恥ずかしいからさ、サッカーのユニフォーム着るよ」とトウマ。
「なんかズルい」と加代子さん。
3人の会話が成立した。
「お前らどうなんだよ?」
「ボ、僕はまだ決まってない」
「私は割烹着にしようかな」
「え?何故に?」
「お母さんの着てたやつあるし」
「カヨコ可愛いんだし、ナースとかやれば?」
なぜ簡単にそんな事が言えるのだ、トウマ!
そしてナイスだトウマ!
ただ、ナース服と言っても色々あるぞ。最近は動きやすさ重視のパンツスタイルもあるのだ。僕らが想像するミニスカナースとは違う。色はもちろん白だ!ただ、白と言えども、オペ時に反射するらしいから、白のナース服は少ないらしい。でも白だ!現実は大きな注射器でラブを注入してもらうのだ。いや、今はラブ注入ではない!!
「や、やってみようかな」と加代子さん。
サンキュートウマ!
メイドの高嶺さん、ナースの加代子さん、それじゃあ七星は?




