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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.06 気付いたんだ
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2-3.気がかりだ


高嶺さんと職員室を後にした頃には、校舎にはほとんど人はいなかった。


「今日は帰りましょうか」

「そ、そうだね」


誰もいない教室に戻り、僕たちはカバンを持ち、教室を出て、駐輪場へ向かう。


あれ?



あれあれ?



この流れはもしや・・・?



みんなのアイドル、高嶺さんと下校出来るのでは!?



いいや、忘れてはならぬぞ、僕。

少し遅くなったことがずっと気がかりだったけど、今日は加代子さんとのお菓子交換会があるのだ!


放課後にゲームセンター集合などと曖昧な約束をしてしまったが、今頃先についた加代子さんはゲームをして暇を潰しているのだろうか?


そんな確認や遅れるという連絡は、加代子さんにメールをすれば良いだけなのに、僕は高嶺さんの前で携帯端末を操作するのも失礼だと思い、それをしないでいたのだ。




「ところで・・・」


自転車の鍵を外した時、高嶺さんが僕に語りかけてきた。




「加代子さんとは、どうなりましたか?」




そうだった。


高嶺さんは心配してくれていたんだ。


僕は事情を説明する。

これからゲームセンターでお菓子交換会をやる事や、グミを持っていく事など。



「ふふふ。そうですか。では急がないといけませんね」



微笑む高嶺さんは自転車に跨る。


「では、お邪魔してはなりませんので、こちらで失礼します」


足早に去る高嶺さん。




あれ、なんだろう、この気持ち。



いや、今は加代子さんだ!


ゲームセンターに急がなくては!


僕は自転車を全力で漕ぐが、その瞬間、ガチャンとチェーンが外れた。



ま、マズイ!



ただ僕は冷静さを取り戻し、加代子さんにメールを送る。



ーごめん!いまチェーンが外れて、遅くなりそうー




僕は自転車を引いて、走り出した。





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