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タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.01 タイムリープは1日1回5分まで
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2-3.フツーの関係


「今月の予定表を渡すぞー。前から後ろにプリントを渡せー」


前の席の女の子が僕にプリントを渡す。

女の子はプリントを渡す時に、僕の顔をまじまじと見てきた。


「はい」


なぜだかドキドキしながらプリントを受け取り、1枚取って後ろの席の人に渡す。


後ろの人がどんな人かを確認するために、僕もまじまじと見てみる。


顔立ちの整った男だった。



担任の先生が4月の予定について、長々と説明している。早速一週間後にテストがあるみたいだ。


「それじゃあ、今日は終わり!気を付けて帰る事!」


タイミングよく、チャイムが鳴る。



僕は七星に話しかけようと思った。



何故か、話しかけられない。



確かに僕と七星はフツー以上の関係なのだが、学校内ではフツーの関係でなければならない。


フツーの関係?


フツーに女子に話しかける、ってどうやるんだっけ?しかも、可愛い女子に。

ハードルが高い。



ーーー何か話しかけなくちゃ。



その時、隣の茂木が話しかけて来た。七星もクラスの女子たちに何やら誘われている様子だ。


僕は何故か安心した。



「カードショップ行こうぜ」

「もちろん!」



そう、そうだ。

僕の高校生活ってこんなもんだった。


女子に話しかけられないし、女子からも話しかけてこない。


茂木と会話して、ゲーセンとか行って。。。


これが、僕の普通なんだ。




「ねえねえ、アドレス教えてよ」



前の席の女の子が話しかけてきた。

僕はドギマギする。


「いきなりごめんね。いや、席近いしさ、隣の君も教えてよ」

女の子は茂木にもアドレスを求めた。お手本のように茂木がアドレス交換をするので、僕も自然な流れでアドレス交換をする。



「私、八巻由奈やまきゆな。よろしくね」


そう言うと彼女は違うメンバーと教室を後にした。


僕と茂木もしばらくしてカードショップへ向かう。

その時には既に七星の姿はなかった。

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