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プロローグ
同タイトルの『ハムレットの鎮魂歌』と世界観は似ていますが別物です。
そちらを読まなくても問題はありません。
もしもし、そちらのお方、
貴方はシュレディンガーの猫箱をご存知でしょうか?
知らぬ人も知っている人もどうか一見を。
箱の中の猫の生死を議論するというまさしく机上の空論。
知りたければ開ければいい。でも開ければ終わってしまう。
猫箱は閉じられているから猫箱なのです。
そして証明されない限り箱は開きません。
箱を閉じるのは人の好奇心。
箱の鍵は妥協と証明。
さあ、閉じられた箱の中へ、生と死が同居する矛盾した世界へようこそ。