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(仮)異世界ライフは突然に  作者: ai-emu
【閑章】転移してきた元クラスメイト
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【第41話】冒険者訓練所

その後は、何も問題もなくパリダカへと到着した僕たち。

僕は、入城税をアリサさんに払ってもらい(護衛してもらった一環みたいだ)、無事に街の中に入ることができた。

ちなみに、町への入城税は、身分証を持っている者は銅貨5枚、持っていないもので銀貨1枚、鎖に曳かれていない奴隷が銅貨1枚となっている。


その後は、アリサさんの商会の建物の倉庫内で荷物事格納してある馬車を万能虚空庫ストレージから取り出して僕の仕事は終了する。正式な護衛依頼ではないので、僕の報酬は街の宿に1か月ほど泊まれるように手配してもらうことだ。

僕は、アサルスさんたちとともに冒険者ギルドへと向かう。


「いらっしゃいませ、ようこそ冒険者ギルドパリダカ支部へ 。

「私は、アマネと言います。本日は、新人登録でよろしいですか?」

一番手前のカウンターの前に着くと同時に、受付のキツネ耳をはやしたお姉さんが挨拶をしてきた。

「ああ、この子の新人登録と護衛依頼の清算を頼む。」

アサルスさんがアマネさんにそう答えた。

「では、こちらの用紙に必要事項をお書きになり、身分証もしくは、城門でもらった仮入城証を添えて提出してください。護衛依頼の生産も同時に行いますので、依頼達成証明と冒険者カードを提示してください。」

僕は、アマネさんが出した紙を見てまずいなと思った。書かれている文字が全く読めないからだ。

「あのう、アマネさん?」

「なんでしょうか?」

「代筆って可能ですか?」

「はい、可能ですよ。では、お名前と年齢・性別・職業をお聞かせください。」

アマネさんに聞かれたことを正直に話していく。性別が男だと知った時は『えっ』って顔をされた。

「あのう、職業って何ですか?」

「はい。一番得意な戦闘方法は何ですか?」

「それなら、魔法を使います。」

「では、魔法使いですね。参考でお聞きしますが、どの属性の魔法を使えますか?」

「え~~と、火と風と時空間?でいいのかな。」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

【登録カード】

【名前】ユキヒデ=タカハシ

【年齢】17歳【性別】男

【職業】魔法使い(使用属性:火・風・時空間)

【所属パーティ】未登録

【冒険者ギルドランク】E

【商業ギルドランク】未登録

【生産者ギルドランク】未登録

【受理依頼】△▽

【討伐魔物数】△▽

【発行ギルド】冒険者ギルド キシュウ王国アパランチア辺境伯領パリダカ支部

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


こうして出来上がった僕のギルドカード。これで僕も、この世界の住民となった。

「では続いて、訓練所の説明をします。」

「訓練所?」

「はい。君のように、A1ランク以上の冒険者が保護していない場合、Eランクのモノはギルド併設の『冒険者訓練所』に入所することが義務付けられています。

訓練所では、

(1)最低限の戦闘技術の習得

(2)文字の読み書きの習得

(3)必要最低限の礼儀作法の習得

の3つを教えております。

(2)の項目については、先ほど代筆をしましたので、ユキヒデ君は必修科目となりますね。

(1)の項目に関連してお聞きしますが、パリダカに車でに、何かを戦って勝利を収めていましたか?」


「はい。ここに来るまでに、魔法でオーガ2匹を瞬殺しましたね。後は、半年ほどの間に、魔法の訓練がてら、結構な数の魔物や盗賊さんと戦闘をしています。」

僕は、正直に答えた。

「では、その戦った後の魔物。証拠として何か残っていますか?」

アマネさんは、質問をしてきた。

「はい。僕には解体ができなかったので、万能虚空庫ストレージの中に放り込んであります。どうします?ここで出しましょうか?」

「ああ。ユキヒデ君は、時空間魔法が使えたんでしたね。では、こちらへお越しください。」

アマネさんは、席を立つと、そのままギルド裏手に建っているひんやりとした冷蔵庫のような倉庫へと連れていく。

「では、ここに出してください。盗賊から押収した品物は、ユキヒデ君の者になるので、ここで出さなくても結構です。ただし、盗賊の死体がある場合は、ここに出してください。」


僕は、倉庫の床に、今まで倒してきた魔物をすべて取り出した。盗賊さんたちの死体は、全身ではなく頭部だけ保管しておいてので、それも床に並べていく。

改めてみると、この半年間の間に、結構倒していたんだなとしみじみと思ってしまう。

「これは、たくさん倒していますね・・・・。」

「僕も、こんなに倒していたのは知りませんでした。」

僕の呟きに、少し驚いた顔をしたアマネさん。

「これらはすべて、ギルドに売却しますか?」

「はい。持っていても万能虚空庫ストレージの肥やしとなるだけですし、僕には処分するあてもありませんので、すべてギルドで買い取ってもらいたいです。」

「わかりました。では、訓練所に入所する前に、私のところに来てください。その時に、お金をお支払いします。」


その後、訓練所についての説明を受けた僕は、アリサさんがとってくれた宿『三足烏の木枯らし亭』の場所を聞き、道すがら服や生活雑貨、訓練所で使用する道具を購入していく。

盗賊さんが、たくさんお金を持っていてよかったと、心から思えてくる。なんせ、今の僕の財産は、盗賊さんたちから接収した(恵んでもらった)お金だからだ。

平気で使えるあたり、僕もこの半年間で、いろいろと論理感が変化した証拠だと思う。


まあ、いいか!!


10日後。

メイド服から、ゲームに出てくる魔法使い風の服に着替えた僕は、指定された時間よりも1時間くらい早くギルドの顔を出した。森の中で着ていたメイド服にしても、今着ている魔法使い風の服っぽい女性モノのワンピースにしても、普通に抵抗なく着こなしているのは、腐れ縁の2人に男の娘として調教されてしまったからだ。


そして、アマネさんが座っている窓口の列に並ぶ。

「おはようございます。アマネさん。」

「おはよう、ユキヒデ君。例のお金はこれね。で、こっちが詳細。後で確認しておいてね。」

「はい。ありがとうございます。」

そういながら、アマネさんは、机の下からずっしりとお金の詰まった革袋を手渡してくる。僕は、革袋と詳細が書かれた紙を碌に確認もせずに万能虚空庫ストレージに放り込んだ。

「ここで確認しないの?」

「はい。そもそも相場自体知りませんし、仮にピンハネしていたとしても、それはそれで構わないと思っています。そもそも、ギルドがそのような行為をするはずはありませんよね?そのような行為を平気でするようなら、ギルドとしての信用問題になりますよ?」

「よくわかっているね。

それはいいとして、これから訓練所の入所式でしょ?」

「はい。実は少し楽しみでもあります。」

「入所式は、裏の訓練場でやるから、この木札を首にかけて訓練場で待っていてちょうだい。」

アマネさんは、数字の書かれた木札を手渡してきた。

実はこの10日間、僕は文字を習うために、先行してギルドに通っていた。先生となってくれたのは、何を隠そう目の前のアマネさんだ。そして、頑張ったかいがあり、とりあえずは数字と簡単な文字、自分の名前くらいは書けるようになっている。


「ではこれより、新人冒険者の冒険者訓練所を開所する。俺は、期間中前衛を見る事になったAー4ランクのヒュレイムだ。隣にいるのが、後衛を見てくれるアバガスタだ。今はギルド併設の食堂のマスターだが、こう見えても現役時代はA-3ランクまで上がった実力者だ。」

「紹介に預かったアバガスタだ。後衛の魔法職だ。

それにしても、『こう見えても』はないだろ?

確かに見てくれは、ひ弱なおっさんだが、後衛の魔法使いだったんだ。筋肉達磨じゃなくてもいいんだよ。今でもそこらのガキじゃ相手にならんぞ。

では、簡単でいいから自己紹介を左の者からしろ。」


「はい。俺は、楯職のケントだ。よろしくな。」

ケント君は、身の丈ほどある大きなタワーシールドとバスターソードを使う人間族の男の子だ。


「あたしは、重戦士のティリカ。使用武器はこれだ。よろしくな。」

ティリカさんは、巨大な斧と槌が付いた『戦鎚ウォーハンマー』と呼ばれている打撃武器を扱うドワーフの女の子だ。


「俺は、剣士のカイトだ。よろしくな。」

剣士のカイト君は、ロングソードを持っている人間族の男の子だ。


「あたいは、斥候職のサティだ。ダンジョンに潜りたくて冒険者になった。よろしくな。」

斥候のサティさんは、ダンジョンに潜ると言う目的のある猫人族の女の子だ。


「僕はユキヒデと言います。魔法を少し嗜んでいます。使える属性は火属性と風属性、あとは時空間属性です。よろしくお願いします。」

僕の自己紹介に、少し驚く5人。アマネさんから聞いた話では、時空間属性は持っているだけで引く手あまたな存在らしい。なんせ、パーティに1人いるだけで倒した魔物などの素材を、保有する魔力次第では、余す事無く持ち帰ることが可能だからだ。

僕の魔力は、どれだけあるのかは知らないが、万能虚空庫ストレージに入れれる量から推察するに、相当な魔力量があるはずだ。


「私は、アイナといいます。一応、この町の神殿の所属です。解毒魔法と、状態異常の解除魔法はまだ使えません。それ以外は、部位欠損でない限りは治療する自信があります。」

最後は、回復職のアイナさん。人間族で、紺色の修道服に身を包んだ巫女さんだ。

そして、このメンバーで訓練期間中はパーティを組むことになった。


こうして始まった冒険者訓練所生活。

今回登録して、この訓練所に入所してきたのは、僕を含めて6人。

簡単な自己紹介の後、早速訓練が開始された。

「では、それぞれの力量を見るための模擬戦をしてみようか。

勝ち負けは関係ない。この模擬戦は、各自の指導方法を決定するためのモノだからな。肩の力を抜いて行うように。

武器は、・・・・アイナが怪我程度なら治せるみたいだからな。それぞれ用意した武器で戦え。

でははじめは、ケントとティリカ、前に出ろ。」

「「はい。」」

こうして、それぞれの力量を見るための模擬戦が始まった。

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