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(仮)異世界ライフは突然に  作者: ai-emu
【第3章】そうだ!!〇〇に行こう!!
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【第16話】マイカちゃんのレベリング

開始の命令とともに、ゴーレムたちはいくつかのパーティになってマイカちゃんを取り囲む。

僕が作り出したゴーレムは、飛行型ゴーレム・浮遊型ゴーレム・歩行型ゴーレム・潜地型ゴーレム・無機質型ゴーレムの5種類。無機質型以外は、素材に植物・土・砂・骨・鉄・ヒヒイロカネ・アダマンタイト・神魔銀ミスリル神魔鋼鉄オリハルコンの9種類を使用。無機質型は、空気(風)・水・火の3種類がいる。植物型のゴーレムは、崖下の森に生えていたものを素材にしているため、素材となった植物の特性が色濃く出ている。僕にも元の植物の名前は知らないし、適当に引っこ抜いていたため、何処で生息していたのかも知らない。

それらが、大きさも持っている武器も形状もバラバラなのだ。


まず初めに仕掛けたのが、マイカちゃんの背後にいた植物系のゴーレムだった。長く伸びた鞭のような枝を使って背後から奇襲をかける。マイカちゃんはそれを難なく躱し、魔力を込めて刀を一閃する。放射状に延びた斬撃は、前衛としてマイカちゃんの周囲にいたゴーレムを粉砕していく。しかし、魔核にあたったモノは少ないみたいで、ほとんどが即座に再生していく。

「マイカちゃん。魔核を狙って攻撃しないと、いつまでも終わらないよ。」

「わかっているけど、何処にあるのか解らないんだよ!!」

ゴーレムの攻撃をかわしながら、マイカちゃんがそう答える。簡単に位置を判別する方法はあるが、まだまだ序盤戦だ。自分自身で見つけてほしいと思い、あえてその事は教えない。

偶然にも魔核が破壊されたゴーレムは、戦線を離脱していくが、まだまだ1割程度しか減らせていない。

さて、マイカちゃんは気づく事ができるかな?

あの方法を使えば、このくらいのゴーレムならば、簡単に殲滅できるんだが。


約3時間後、マイカちゃんは何とかゴーレムの殲滅滅を完了した。この戦闘で、マイカちゃんのレベルが50近く上昇する。僕も、ゴーレムの使役でレベルが上昇している。

所々怪我をして、息を切らしているマイカちゃんには悪いけど、ここで反省会と行きましょうか。


「マイカちゃん。今回の反省会をしようか。」

「・・・はあ、・・・はあ。・・・反省会?何か、・・・はあ、・・・はあ。悪いとこでも・・・はあ、・・・はあ。あったかな?・・・はあ、・・・はあ。」

「うん。たくさんね。

まず1つ目は、無駄な動きが多すぎるね。生前、僕の仕事を手伝ってくれていたころのマイカちゃんのほうが、もっといい動きをしていたと思うよ。その時培ってきた技能を、今の体でも引き継いでいるはずだからね。それをうまく使えるようにならないと。

2つ目。1つ目に関連するけど、もっと敵の動きを"視”ないと、体力ばかり削り取られていくよ。無駄な動きをしないためには、まずは敵の動きを知らないと。」

「・・・はあ、・・・はあ。そんなこと言ってもね。・・・はあ、・・・はあ。目の前からの攻撃ならともかく、死角位置からの攻撃には対処できないよ。」

「それが今のマイカちゃんが、最も行わなければいけないことだね。『敵の位置を知る』方法を編み出さないと、いつまで経ってもこの崖から降りれないよ。」

「そうだね。まずは、『敵の位置を知る』方法を見つけないと、・・・・話にならないよね。」

「じゃあ、その方法を考えようか。」


僕が教えることは可能だが、自分自身で見つけないとね。


「まずは、どうやったら敵の位置を把握できるかを考えようか?マイカちゃん。」

「・・・・そうだね~~~~。

放たれる殺気をとらえるのがまずは肝心じゃないかな?」

「確かにその方法が一番オーソドックスな方法だね。でも、その方法だと、生命体じゃない死霊とかゴーレムなんかの攻撃には対処できないよね。」

「そうなんだよね。この方法は、生前から使用しているから、感覚的にできているけど。今回のゴーレム戦では、まったく無意味だったんだよね。」

「それ以外では、どんなものができそう?」

「ファンタジーなこの世界だから、魔法で感知ができそうだね。でも私、魔法が使えない体質なんでしょ?何でかは知らないけど。」

「初めに謝っておくけど、マイカちゃんが魔法が使えないのは、半分は僕の奴隷だからだよ。」

「何で、トモエ君の奴隷だと、魔法が使えなくなるの?」


話の流れから、なぜマイカちゃんが魔法が使えないのかを説明していく。


まずは、マイカちゃんが持っている加護と天恵技能ギフトの説明からだ。


マイカちゃんが持っている加護は、『剣神の加護』・『武闘神の加護』・『神人族の加護』の3つ。


『剣神の加護』

刀や剣で武装した際、攻撃力・防御力が通常の2~10倍に跳ね上がるというもの。増加する割合は、剣術スキルのレベルと、剣神に対する信仰度によって違ってくる。

そのため、この加護がついたものは、剣神を信仰している者が多い。それは、他の神様についてもいえる事だ。加護を付けた神様を信仰すれば、その分だけ力の伸びしろが大きくなっていく。

僕の場合は、たくさんの神様たちからの加護があるからね。いちいちすべての神様に対して信仰を深くすると、1日それにあてないといけなくなるから、代表して『世界神』様にお祈りを捧げている。すべての神様は、もとをただしていけば、世界神様の眷属になるからだ。


『武闘神の加護』

肉弾戦での徒手空拳に対して、絶大な効果を表す加護だ。

マイカちゃんは、剣神と武闘神の加護があるから、近接肉弾戦に特化した前衛タイプ。所謂『脳筋』型を目指すと、とてつもなく強くなっていく。さらに、持っているスキルを見ても、『異界剣術』・『異界格闘術』・『斧術』といった近接戦闘術ばかりだ。もっともこれに関しては、110年間の奴隷生活が響いている感じだが。


『神人族の加護』

僕が授けた加護と言っても差し支えはない。この加護が付く条件が、僕に出逢う事なのだから。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

《加護名》神人族の加護(トモエの加護)

《習得条件》

(1)特定人物に出逢う事

(2)転生者である事

《加護の恩恵》

(1)転生前に習得していた知識や技能を継承する事ができる

(2)加護を授けた人物と特定関係を結ぶと、近接戦闘術に特化して才能が開花する

(3)魔法の才能がなくなり、無属性魔法以外の属性魔法(戦闘魔法)が使用できなくなる

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


次に、天恵技能ギフトの説明である。


剣術の才能ソードクリエイター

剣術関連のスキルならば、習得していなくても使い個なる事が可能になるスキル。一度でもその件を振れば、その剣に関連する剣術スキル(片手剣術や両手剣術など)を最大レベル(LV5)で習得する。


武術の才能アーマークリエイター

近接武器を扱った武術の習得を早めるスキル。

目の前で見ていれば、それだけで最小レベル(LV1)で習得し、一度でも使えば最大レベル(LV5)に引き上げる事ができる。

ただし、遠距離攻撃のスキル(弓関連のスキルや魔術スキル)は、習得困難になり、他の加護やスキルと組み合わさると習得不能となる。


「このような理由で、マイカちゃんは魔術スキルは習得不能になったんだ。しかし、近接関連は、どんなものでも簡単に習得できるよ。マイカちゃんには、脳筋タイプの前衛で頑張っていくのが、一番伸びる方法だね。」

「理由がこれなら仕方がないね。私も魔法を使ってみたかったけど、スキルや加護で使えないんじゃ、無い物強請りをするだけだから諦めるよ。魔法特化のトモエ君の前衛で頑張れるんだから、これはこれでアリかもしれないけど。

そういえば、重量武器も、私は使えるようになるの?」

「重量武器は、主に槌系や棒系、斧系だから大丈夫だよ。それらを使う差に習得しないといけないスキルも、ついでに最大レベルで習得するからね。問題なく振り回す事ができるようになるよ。

まさか、マイカちゃん。

その低い身長と重量武器を組み合わせるつもり?」

「もちろん!!『幼女と重量武器』の黄金トリオにはできないけど、その時点である『チビと重量武器』の方は可能だからね。これ以上の成長は期待できないのならば、楽しまないと損でしょ?トモエ君だって、『唯一の聖女』っていう職業についているのに、めげずに楽しんでいるんじゃん?」


マイカちゃんが楽しんで異世界生活を送ってくれるのならば、僕としては別に構わない。110年間楽しめなかったんだから、これから先は思い切り異世界ライフをエンジョイしていってもらいたいと思っている。


「話を戻して、魔法で感知について考えようか?

マイカちゃんでも、『魔法を使う事』はできないけれど、『魔力を使う事』はできるからね。」

話を元に戻して、さりげなくヒントを伝えていく。マイカちゃんならば、このヒントだけで正解を導き出してくれるだろう。

「『魔法を使う事』はできないけれど、『魔力を使う事』はできる?」

「理論を伝えるよりも、実践で鍛えたほうが身につくのは早いからね。第2回戦、行ってみようか?

今度は刀だけじゃなくて、色々な武器も使ってみる?」

「・・・・。いろいろな武器が使えるのならば、別にいいか。使わない武器は・・・・、そうか、トモエ君からもらった万能異空庫アイテムボックスの中に入れておいて、その都度出し入れすればいいんか。」

「そういう事。その訓練もついでにしていこうか。」

そういいながら僕は、マイカちゃんの前に近接戦で使う武器を創っていく。もちろん、重量武器もだ。作った瞬間、ズシンと音を立てて地面にめり込んでいたが。マイカちゃんは、聴きとしてその武器を万能異空庫アイテムボックスの中に仕舞っていった。

「じゃあ。そろそろ始めようか。第2回戦の内容は、ゴーレム100体と、この崖の周りにいる魔物やモンスター100体ね。魔物やモンスターは、ゴーレムは半分くらいに減ったら、適当にこの崖まで転移させるから。どんなものが転移されるのかは、その時のお楽しみで。」

そう言いながら僕は、ゴーレム100体を作り上げる。


開始当初はぎこちない動きだったマイカちゃんだが、途中から何かを掴めたらしく、動きがよくなったように思える。そして、第2回戦は、3時間ほどで終了した。

「それじゃあ、日没まで、あと1回やろう。次は僕も参加するからね。僕は3割から5割くらいの力で戦うつもり。本気でマイカちゃんの相手をしたら、一瞬で終わっちゃうからね。

僕の首筋に何かを突き立てたらマイカちゃんの勝ち。その逆だったら僕の勝ちで。マイカちゃんが勝ったら、生前マイカちゃんが好きだったあの料理を振る舞うよ。僕が勝ったら、今日はあの檻の中で寝てもらおうかな。」

「あの檻って、寝室にあったあの檻?」

「そう、その檻。

じゃあ、そろそろ始めようか。」

こうして、本日最後の試合が始まった。

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