母さんの手料理は久しぶり
こ、これは履くしかないのか…
恐る恐る足を通し、上に持ち上げる。
大事な部分をしっかりと包み込まれるような感覚がして、悪くないなと思ってしまう。
幸いなことにブラジャーは無かった。
サイズとかが合うやつが無かったんだな。
わんこが中学校の時に着ていたジャージがあったので、それを着る。
…サイズがピッタリだったので、少し悔しい
ガチャリ
あ、母さんだ。
その右手に持ってるブラシはなんだろ…
「後ろ向け」
母さんの口調は男っぽい。だから少し怖い。
でも、母さん美人だからな。悪くはないな。
…なんて考えてると
「あうぅ…」
か、髪の毛をブラッシングしてるのか…
あまりの気持ち良さに変な声が出てしまう。
ってか、母さんスルーするなよ。
ちょっとは反応してくれよ!悲しいな…
「よし、終わったぞ」
ブラッシングが終わったみたいだ。
気持ちよかったな〜
母さんについて行き、食卓へ向かう。
あれ?
目の前の光景を不思議に思い、みんなが座る机の前でピタッと止まる。
父と兄が座っていたのだ。
父・隆は愛知県に単身赴任中
兄・信輝はポルトガルに留学中
なんで2人がここにいるんだ???
?マークを頭の上に量産するオレに母さんが椅子に座るよう指示する。
「じゃあ、みんな揃ったね。とりあえず…
いただきまーーすっ」
「「いただきまーーすっ」」
えっ
みんな何事も無かったように食べ始める。
とりあえずオレも…
ん〜!うまい!
母さんの料理久しぶりだな!
いつも面倒だからと、オレやわんこに作らせるからな…
でも、いつもより量が少ないな〜
「母さん。オレの量少なくない?もうちょっと増やしてよ」
2日も何も食べてないのだから、これじゃ足りないと思って母に言うが…
「とりあえず、それだけ食べなさい。足りなかったらおかわりすればいいでしょ」
それもそうだな。
とりあえず美味しいうちに食べよう!
…
……
………
何故だ!こんなちょびっとで満腹に!
きっと、久しぶりのご飯だからだな…←?
「「ごちそうさまでした〜」」
全員食べ終わったところで、食後の挨拶。
「じゃあ、話を始めるよ」
「えっ?何の話?」
「「………」」
あれ!静かになっちゃった!
今日って何か大事な日だったかな?
「信男がこの姿になった理由だ」
「えっ」
な、なんで理由知ってんだーーー!!
ってか、元に戻れるのかコレ?