お買い物 Part.2
タイトルを修正しました
「ここだな」
「おいちと一緒♪」
「…」
やって来ました、制服屋さん。
店の名前はザ・制服という、100均みたいな名前をしていた。品揃えと評判はかなり良いらしいけど、ネーミングセンスな…
「すいません。安土学園の女子の制服が欲しいんですが」
母が店員のおばちゃんに尋ねる。
「おお、いらっしゃい。それで、着るのはどちらのお嬢ちゃんかねぇ?」
「こちらのお嬢ちゃんです♪」
「ほう…こりゃたまげた」
わんこおおおおおお!頼むからオレの精神を滅多打ちにするのはやめてくれ!
それからおばちゃんの方も!たまげてんじゃねぇよ!オレは男だぞ!
「ん〜。身長は152cmか。スリーサイズは…
ふむふむ。こりゃたまげた!」
何回たまげるんだよ。
ってか、見ただけで分かるってすげぇな。
「ちょうどいいのがあったはずじゃ…
コレじゃ!」
そう言って取り出してきた制服は…
「うわ…」
もう、完全に女の子。オレは着れないムリ!
紺というより藍色のような大人っぽいブレザーに、チェック柄の可愛らしいスカート。
ブレザーの左胸には校章がついていて、襟の所のラインとか金色のボタンが優雅さを引き立たせている。
スカートなんて、もはやAKBじゃねーか!
「じゃあ、試着してみようかねぇ〜」
「えっ」
マジかよ… こんなの着たら、恥ずかしくて外も歩けねぇよ!
「試着室はこっちじゃよ」
おばちゃんに連れて行かれ、試着室に入る。
もちろん着方はわからないから、おばちゃんに手伝ってもらう。
はぁ… 辛すぎるぜ…
おばちゃんは神業のような手さばきで制服を着せて、サイズを確認し終えて…
ガチャ
試着室のドアを開けられた!?
「ちょっ…!」
「可愛い〜!」
「ほう。なかなか似合っているな」
うぅ… 全然嬉しくねぇよ…
早く買って帰ろうぜ!
オイ!写メ撮ってんじゃねぇ、わんこ!
「ヤバ〜イ!抱きしめたい♡」
死にたい。今すぐにでも舌を噛み切って…
「あれ?わんこちゃんに信愛さん。それに、この可愛い子は?」
こ、この声は!?
「あ、利子ちゃん!ヤッホー!」
「おう。利子か。コイツは私の娘で市方だ」
えっ。これ挨拶とかした方がいいかな…
「よ、よろしくお願いします…」
「……」
黙っちゃったよ、オイ!
「信男…?」
「え?なんでわかった」
「「あっ」」
「?」
次回、修羅場!(嘘)
毎日更新が厳しくなってきたので、短めの話です。




