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生きること
「俺とは付き合わない方がいいよ。ひーちゃんにはもっといい人が居るから。」
たったそれだけ伝えて、彼は笑った。
悲しそうに…笑った。
*
それから何事も無かったかの様に過ごすこと約2ヶ月。
進級の時期がやって来た。
クラスから孤立している私にとってあまり興味のないことだった。
徐々に学校に行く回数が減ってきた。
同時にダンスの皆と会う回数は増えた。
そんな頃だった。習い事終わりにしゅうやくんに呼ばれたのは…。
「学校、行ってないんだって?」
春だがまだ夜は少し肌寒かった。
「楽しくない?」
「………うん。」
私は全て話した。
学校で仲間外れなこと。いじめを受けていること。
「そっかぁ…。ひーちゃんは凄いな。」
「え?」
今まで言われたことがなかった。
「そんなに苦しい事に…今までずっと一人で立ち向かってきたんだろ?」
勢いで死にたいと泣き出した私に今度は違う涙が流れた。
「凄いよ。ひーちゃんはえらい。一人じゃ辛いだろ?これからは一緒に立ち向かってやるから……だから、…死にたいなんて言うなよ…。」
私を真っ直ぐにじっとみて、真剣な顔で力強く言ってくれた。
「生きろよ。」と…。
幼い頃の様に私を撫でるあの不器用で優しい手はあの頃と何一つ変わらなかった。




