第10話:レンコーンLoves you yeah!
アイデアは出ますが誤字脱字のチェックと加筆に時間をかけるので更新はやっぱり3日に1度のペースになります。
あと今回は登場人物設定④と同時更新です。
メレルとガルスを仲間に迎えた大魔王ヒイロの目的とは!?
といった感じの第10話のはじまり~♪
さて現在ヒイロ達がいるのは温泉街よりさらに北に位置するユイツの森。
ここはかつては町だったが今では森の一部として残った廃屋もツタが絡みまくっている。
ヒイロはなぜこんな場所に訪れたのか
「もうすぐじゃな」
「ヒイロ様、こんな森の中になにしに来たんですか?
廃屋しかありませんよ」
結局前回ヒイロの旅の目的を聞きそびれたのでそのままついてきたガルスだったが未だにヒイロの目的がわからないようだ。
「あそこの廃ビルに用があるのじゃ、とりあえずついて来い」
またもはぐらかされてしまったが廃ビルに入ればわかるだろうと思い黙った。
メレルはヒイロの言うことなら何でも賛成なので気にしていなかった。
「やあ、狼ちゃん。
遅かったね。
待ちくたびれたよ」
建物に入ってすぐの部屋にいたアロハ姿のおっさんがいきなり声をかけてきた。
「久しぶりじゃ。
先代大魔王レン・コーン先輩」
「そろそろ来る頃だと思ったよ。
僕の予想通り魔王軍は潰れて、狼ちゃんはそっちのメレル君とガルス君にも会えたみたいだね」
「えっとヒイロ様、この人は先代の大魔王様なんですか?」
ガルスだけでなくメレルも初対面のレン・コーンという男を警戒しているようだ。
「わっちの先輩でもある方じゃ。
じゃがわっちよりも人前に出ないから四天王ですら知らんはずじゃ」
「さて今回来たのは旅の目的を聞きにきたんだろ?
元気がいいのは分かるけど人の話はちゃんと聞かないと駄目だよ。
前回来たときに聞いておけば今回来なくてもよかったのに」
言ってる事は正しいのだが、見た目が浮浪者のようなレンに言われると少し腹が立つヒイロ。
「まあいいや。
じゃあ単刀直入に言って狼ちゃん、7つの宝石を集めるんだ」
そう言ってキセルを取り出し火をつけないでくわえた。
「こう言っちゃ何だけどダパディ君は急ぎ過ぎたから死んじゃったんだよ」
「それはどういう意味じゃ?」
「かつて世界一の栄華を極めた国を破壊した怪物がいたんだよ。
古代都市イツワって知ってるだろ。
で、その怪物の封印が弱まってるから怪物を封印している宝石を作り直すんだ。
封印が解けたら世界は終わっちゃうからね」
レンは相変わらず軽い口調だが言ってることに3人は寒気を感じた。
それはつまりレン自身は勿論、ヒイロや超魔王でも倒せないような怪物かもしれないというからだ。
「話を続けるよ。
で、ダパディくんは世界の破壊を防ぐためにあらゆる手段を使って怪物を7つの宝石にバラバラにして封印することに成功したんだ。
けどその宝石が力を失いかけているから僕が封印し直そうと思うから集めて来て欲しいんだ」
だから手段を選ばずに怪物の封印しか考えていなかったからダパディ君は悪の魔王として世間から嫌われる結果になってしまったんだろうとも言う。
「さすがはレン先輩じゃ、わっちのような若輩には決まりが悪くて面映ゆい限りじゃが、ただただ素直に感服するばかりじゃ。
……ふふ、しかしそこは先代大魔王。
そのお姿を見て、色々と勉強させていただくとしよう。
レン先輩はわっちが知りたい事を何でも知っておる」
「何でもは知らないさ。
知っていることだけ。
じゃあ僕も用事があるからこれで話は終わりだ。
7つの宝石を集めたらまた会おう」
「……BL本を買いに行くんじゃな。
先輩は女に興味ないからのう。
わっちはバイじゃからどちらでもいけるが」
「え!?
ヒイロ様バイなんですか!?」
今まで会話に参加しなかったメレルが今日初めて会話に加わった。
「はっはー。
狼ちゃんは男がダメって訳じやないんだし、メレル君も頑張りなよ。
あとBL本は男のロマンだ」
別れ際にレンは7つの宝石の在処を教えてくれるレーダーをくれた。
そうしてレンのいた廃墟をあとにした一行はレーダーが示した最初の宝石があるであろう場所、ガハラサマ海岸へと向かって進み始めた。
次回予告(嘘)
ヒイロ「勇者であることを利用して悪逆非道の限りを尽くす勇者ジン」
ジン「おい」
ヒイロ「そしてそのままジンはキラーマッスィーンへと早変わりし、わっちの正義の鉄槌が火を噴いた」
ジン「鉄槌から火が出るのか!?」
ヒイロ「さよなら、ジン!ぬしの財産も恋人も全てわっちがいただくわ」
ジン「おい、ヒナだけは手を出すな!」
ヒイロ「次回『超時空美女ヒイロ』第11話:勇者ヒイロ誕生! 大魔王から勇者に転職じゃ♪」
ジン「俺とお前は本編でまだ会ってないだろ……」
この小説は誰も読んでないのかと思っていましたが、アクセス数が2500くらいいってました。読者の皆様、ありがとうございます。
これからもギャグギャグしい物語ですがよろしくお願いします。