第5話:とある村での山賊退治
PS3が壊れてしまった。
考えてみれば発売と同時に買ってから散々遊んだからなぁ……
魔王忍軍十二頭領の一人ベル・P・レインを倒して新たに仲間入りしたタイツァーを加え、ジン達一行は次なる目的地サライ神聖国に向かっている途中である。
「なあタイツァー。
この先のサライ神聖国までの間には村はあるのか?」
「うむ、某も行ったことはないがあと一時間も歩けばケケット村というメロン作りが盛んな村があるぞ」
「メロン!?」ヒナが反応した。
「メロンパン好きとしてメロンの有名なケケット村には寄らない訳にはいかないわ」
「メロン果汁の入ったメロンパンはダメでもメロン自体は好きなんだな」
「当たり前よ。
しかもケケット村のメロンは辛さが売りという反骨精神溢れるメロンらしいわ」
そう言ってヒナは猛スピードで走って行き……こけた。
「体力ひくひくぴゅーのくせに無茶すんなよ」
「じゃあジン、私を抱っこしてよ」
「しょーがねえな」
「くっくっくっ、青春だな」
「おう俺はいつでもヒナにラブ全開だぜ」
「さすがジン。
私だってジンにメロメロなんだから。
メロンパン好きだし♪」
二人のラブパワーは今日もMAXのようだ
そしてケケット村に着いた一行は真っ先に村で一番大きな果物屋に入った。
「店主、メロンを買いたいのだが」
果物屋に入るとカエル顔の店主が迎えてくれた。
「いらっしゃい。
ケケット村の特産品シェンメロンだね。
まあ7つ集めたところで願いが叶うなんてことはないけど」
店主がメロンを袋に詰めてくれようとしたところで村の入り口にドクロマークをつけた馬車がやってきた。
「この村のメロンは小生がすべてもらってくぜー」
馬車から子供とその子供を守るように5人の女性が降りてきた。
村人が一人近寄って行った話しをしようとしたようだがそのまま殴られて空高く飛んでいった。
「このマザー・イジール様がが来たからには死刑確定なんだよ。
殺戮されたくなきゃメロン寄越せよ」
「おいお前ら何者だよ」ジンが話しかけるが
「お前ら何者だよ、と聞かれたら」
「答えてあげるが世の情け」
「世界の破壊をするために」
「世界の平和を乱すため」
「我等マザー・イジール様とその親衛隊の行動は誰にも止められない。文句があるなら文章にして寄越しなさい。読まずに捨ててあげるわ」
親衛隊を名乗る5人の女性が少年マザーの代わりに言った。
「あー、普通に買うという選択肢はないのか?」
「『不有得』。
我等は山賊だから奪うまでよ」
親衛隊の中の一人が答えた。
「へっ、だが好都合だぜ。
ここでお前らを倒せば村人達は感謝してメロンをタダで俺達にくれるはずだぜ」
なんと都合のいい考えでしょう。
「ちょ、ちょっと待ってください。
いくらなんでもタダというのは「あぁん?」ひぃっ、分かりましたお願いします……」
「おっしヒナ、タイツァー戦闘だ」
「うむ、了解した」
「任せて大船ドンブラコよ」
「お前が勇者ジン・コーシュか。
哀れなことだお前もかつては小生のように悪に染まった人間だったろうに、トラウマになるような出来事があって更生したに違いない!」
「上から目線性悪説ってか。
だが俺は今も昔も変わっちゃいねえ。さっさとかかって来いよド三流が」
「後悔させてやる。
食らえ、ショック当たりミートボール」マザーの攻撃。
「やったか。
へへっ、ざまぁみろ」
親衛隊の一人が嬉しそうにそう言った。
だが、
「そう言う三下のセリフは死亡フラグよ」
ヒナの張った障壁には傷一つ付いていなかった。
「なっ!?
……思い出した!
捕まったが最後、心も体も切り刻んで再起不能にする最悪の腹黒の桃色髪の魔術師がいるという噂!
そして……」
「うおりゃあ」
ジンがマザーに向かって突っ込む。
ちなみに親衛隊の5人はヒナとタイツァーに取り押さえられている。
「そう、その魔術師を虜にする彼こそ世界強者ランキングの頂点。
7人しかいないレベル9999の中の第1位にして私の恋人のジン・コーシュよ」
こうしてマザー一味は取り押さえられ、刑務所に入れられたのでした。
めでたし♪めでたし♪……で終わればいいけど。
「勇者様が暴れたおかげで村はメチャクチャ。
おまけにメロンは全部食べられるしこれなら素直に山賊共にメロンあげて帰ってもらえば良かった……」
と、涙目の村長なのであった。
私の小説は『白騎士物語』の日誌に書いていた小説を元にしているのでPS3がないと記憶のみが頼りなので更新は多少時間がかかるかもしれませんが、よろしくお願いします。
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