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第50話 吸血鬼の誘惑

 富貴巡査は、美男子を見る。他の女性は見るだけで心を奪われて虜になっていた。しかし、富貴巡査は、違っていた。

 見る力が美男子の奥の化け物の姿を映す。富貴巡査は冷や汗を流す。心の底から湧き上がって来る震えを何とかこらえて平静を装う。

 美男子が富貴巡査に言う。

 「夜道は危ないですよ。」「大丈夫です。いつもの道ですから。」

 「私は心配です。あなたのような美しいい人が一人で歩いているなんて我慢できません。」「優しいのですね。」

 「そうだ、私が家まで送りましょう。」「ありがとうございます。」

 「さあ。」「行きましょう。」

美男子が富貴巡査と歩き始める。半田部長と成岩部長が気づかれないように距離をおいて後をつける。

 美男子は気さくに話しかける。富貴巡査は恐怖を抑えて黙って歩き続ける。美男子は富貴巡査を恥ずかしくて声が出ないのだと勝手に解釈する。

 富貴巡査は、化け物に口説かれている気がして、気持ち悪い。空き家が近づいて来る。美男子は空き家にさそい込むつもりだろう。

 「少し休みませんか。私はあなたともう少し話をしたいです。」「いいですよ。でも休むところがありませんよ。」

 「あそこでどうですか。」「空き家ですね。勝手に入っては・・・」

 「大丈夫です。スリルもあっていいでしょ。」「そうね。スリルがあるわ。」

化け物と一緒に建物の中に入りたくないが捜査のため仕方がない。美男子はカギのかかっている玄関ドアを力任せに開けてしまう。

 富貴巡査は、かなりの怪力だと思い、抱きしめられたら逃げられないだろうと考える。美男子は空き家の中に入ると富貴巡査に抱き着いて来る。

 富貴巡査は両手を前に突き出して逃れる。

 「どうしたのさ。君を抱きしめたいのだよ。」「気持ち悪い。近寄らないで。」

私が気持ち悪い・・・気持ち悪い・・・なんだと、こんなに美男子なのに・・・

 美男子はショックを受けてひざまつく。彼にとって思わぬ反応は、心に深いキズを付けた。

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