第5話 死神部長登場
朝、地域課1係の朝礼が行われている。地域課1係を指揮する係長が本日の配置を支持していく。
「美浜君にはN交番を頼む。」「了解しました。」
美浜部長は快く返事をする。しかし、係員はざわめく。1係の係長が注意する。
「騒がしいぞ。気持ちはわかるが、偶然だ。理解してくれ。」
刑事課に新任の刑事が顔色を変えて駆け込んでくる。
「美浜部長がN交番で勤務します。」
刑事課長の顔色が変わる。
「すぐ鑑識係員を集めてくれ。」
呼び出された鑑識係員が刑事課長の前に整列する。鑑識係長が刑事課長に質問する。
「課長どうしたのですか?顔色が悪いですよ。」「美浜君がN交番で勤務する。」「えっ、死神部長が・・・」
鑑識係長は言葉を失い。鑑識係員は動揺して口々に言う。
「でるぞ。」「まさか偶然ですよ。」「いや、必ず出るんだ。この前のことを忘れたのか。」
刑事課長が注意する。
「言葉を慎みたまえ。」「しかし・・・」
「仏様が出るのは偶然だ。だが、美浜君が交番勤務をすると必ず仏様が出るのは事実だ。」
刑事課長の言葉に刑事課は静まり返る。刑事課には緊張が走っている。
せめて、殺人事件はやめてくれ。検視は仕方ないですから。
刑事課員は神に祈る。そのころ、指令室には110番の通報が入っていた。
「あのう、隣におばあさんが住んでいるのですけど、数日見かけなくて、ポストに新聞がたまっています。ちょっと心配なんです。」「わかりました。警察官を向かわせます。」
美浜部長に指令が来る。
「安否の確認を願う。新聞がポストにたまっている模様。」
美浜部長の目が光る。
「俺にふさわしい事件だ。」
美浜部長はオートバイのアクセルをふかして現場に急行する。現場に到着すると美浜部長の長年の嗅覚が働く。間違いない仏様だ。
美浜部長はおばあさんの息子に連絡を取り、窓ガラスを割って中に入る許可を取る。窓ガラスを割って家の中に入る。
そして、洗面所で倒れて亡くなっているおばあさんを発見すると手早く状況を確認して無線で死者を発見したことを送り、応援を求める。
報告を受けた刑事課は、機敏に動き出す。
「出たぞ1体目の仏さんだ!」
刑事と鑑識係員の2名が現場に急行する。鑑識係員が刑事に忠告する。
「死神部長は死者の取扱いに厳しいから気をつけてくれ。」「了解。」
こうして、美浜部長の長い1日が始まる。




