第43話 行方不明者
女子高生が学習塾の帰りの夜道を歩いている。街路灯がなく暗いので足早に通りを抜けて明るい道に出ようとする。もう少しで通りを抜けようとする時、人影が現れる。
女子高生は警戒する。人影は、雲間から出た月の灯りに照らされる。その姿に女子高生は心を奪われる。その姿は、天から舞い降りたのではないかというほどの美男子だった。
女子高生の母親は、女子高生が帰って来ないので警察に通報する。ただちに無線で行方不明の女子高生の手配がされる。泊まりの刑事も捜索に出る。
「今日は、死神部長が交番に出ている。仏様になっていなければいいけど。」「そんなこと言うな。何としても見つけるぞ。」
捜索は続けられるが女子高生は見つからない。美浜部長もオートバイで捜索を続ける。見逃さないようにゆっくりと走って行く。
突然、ひらめくように勘が働く、ブレーキをかけてUターンして空き家の前に止まる。玄関ドアが開いていたのだ。美浜部長の目が光る。
静かに近づくが、人の気配はしない。玄関に入るとライトを照らして見る。玄関前の廊下に女子高生が倒れていた。美浜部長は無線を入れる。
「行方不明者を発見。状態は倒れて血の気がない。救護隊を要請する。」「意識はないのか。」
「意識なし、瞳孔が開いている。」「了解。刑事課員を向かわせる。」
美浜部長は、空き家で刑事課員と救護隊を待つ。女子高生はすでに死んでいるのであろうが、警察官に判断は下せない。
女子高生の死は不自然である。全身の血が失われている感じだ。美浜部長は、これは殺しだと思うが、どうやって殺したのか想像がつかない。




