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第27話 エリアマネージャーの不安

 半田部長と奥田部長は、ショッピングモールに閉店1時間前の夜9時に到着する。半田部長は店長に挨拶することもなく、モール内で若い女性に声をかけ始める。

 「半田部長、何をしている。今夜はサイコキネシスのすごさを知らしめる機会なんだ。小娘など放っておけ。」「何を言う。新しい出会いをするために1時間も早く来たんだぞ。」

 「私はエリアマネージャーの所へ行く。」「私は忙しいから、閉店後合流しよう。」

半田部長は若い女性を目指して足早に去っていく。奥田部長は、変質者と間違えられればいいと思うが、あれで女と話すことがめっぽううまいし、イケメンだ。嫌われることはないだろう。

 奥田部長はエリアマネージャーに会う。エリアマネージャーは左太ももに包帯を巻いている。

 「成岩部長にお礼を言っていたと伝えてください。彼の処置がなかったら危なかったそうです。」「F区画に案内していただけますか。」

 「いやです。近づきたくありません。見えないけど何か恐ろしいものがいるのです。」「今夜はこのサイコキネシス使いの私と後から合流する陰陽師が魍魎を退治します。」

 「魍魎?」「妖怪の一種です。先日の調査で分かりました。」

 「見えないのにどうやって退治するのですか。」「私にも見えませんが、もう一人は見ることが出来ます。」

 「陰陽師の人ですか。」「はい、式というものを使役して戦います。そこを私のサイコキネシスでひねりつぶします。」「それは頼もしい。」

エリアマネージャーはF区画に近づくつもりはなく警備員が一人案内につくことになる。そこへ半田部長がやって来る。

 「ふっふっふー、奥田君、5人の女性とデートの約束を取り付けたよ。連絡先は16人分だ。」「よくやりますね。」

半田部長は胸を張る。エリアマネージャーが心配そうに言う。

 「彼が陰陽師ですよね。大丈夫なんですか。」「彼は優秀なんだが、かわいそうな性格なんだ。もっと悪いことは私のサイコキネシスのすばらしさを理解できないことなんだ。」

 「魍魎というものを退治してくれるなら性格は目をつむります。お願いします。」「この陰陽師に任せなさい。すぐに終わらせます。何と言っても、この後、デートだからね。」

エリアマネージャーは不安を押し殺す。夜10時の閉店になり、半田部長と奥田部長は警備員の案内で地下駐車場のF区画に向かう。

 奥田部長がオカルト係の中でも特に危ないということをエリアマネージャーは知らない。

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