第25話 富貴巡査、がんばる
富貴巡査はこれは本当にまずいと感じる。
「成岩部長、逃げますよ。早く。」「エリアマネージャーは足をやられている。逃げることはできないぞ。」
「そんな。このままでは切り殺されますよ。」「何が見えているか知らないが、被害者を助けなくてどうするんだ。」
富貴巡査は覚悟を決める。後ずさりながら化け物に言う。
「こっちだ。私を見ろ。」
化け物は近づいて来る。あの鎌で切られたらただでは済まないだろう。富貴巡査は化け物が近づくにつれて後ずさりする。こわい、こらえている涙がにじみ出てくる。
その時、霊が近づいて来る。すると化け物は瞬間的に移動して霊を鎌で串刺しにして捕えると一つ目の下に大きな口が現れ、霊をガリガリ食べ始める。
霊が断末魔の悲鳴を出す。あの化け物は霊を食べるのか。化け物は瞬間的に移動しため、成岩部長たちに近くなる。化け物は成岩部長を見る。
この時、救急車が地下駐車場に入ってきてF区画に乗り付ける。救急車は偶然、化け物を跳ね飛ばす。救急車のフロントガラスが割れ全体にひびが入る。
救護隊員が言う。
「今何かに当たったか。」「見えなかったが、ガラスが割れている。」
富貴巡査が救護隊員に言う。
「ここは危険です。早くみんなを乗せて地下駐車場から出てください。」「そんなこと言われても、応急処置が先だ。」
「だめです。みんな切り殺されますよ。」「なんだ、こいつは・・・」「逆らうな言うとおりにしょう。」
壁まで飛ばされていた化け物が近づいて来る。成岩部長と富貴巡査はエリアマネージャーを救急車に積み込むと救護隊員が救急車を発進させる。化け物が向かってくる。
「もっと加速して。」
バコッと音がする。救急車は再び化け物にぶつかったのだ。成岩部長が救護隊員に言う。
「私たちはM警察署のオカルト係だ。」「ぎえ。」
救護隊員は変な声を出す。そして、関わってしまったわが身を呪う。
救急車はそのままでは走れないので外に出て応援の救急車を待つ。富貴巡査は成岩部長と救護隊員に説明する。
「化け物がエリアマネージャーの足を切ったのです。救急車は化け物に衝突して破損しました。」「俺たちは何も見ていないぞ。」
「だったら、何と救急車はぶつかったのですか。」「・・・帰ってどう説明するかな。」
「私が説明したでしょ。」「そんな話が通ればいいのだがねえ。」
「分かりました。後で上司の野間係長に電話させます。」「それには及ばないよ。そんなことしたら署長が寝込んじゃうよ。」
救護隊員は何とかすることにする。エリアマネージャーは応援の救急車が病院に搬送する。




