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第20話 富貴巡査のモテ期

 成岩部長と富貴巡査が刑事課に帰って来る。一瞬、刑事課がざわっとする。メタボがパンパンに膨れているぞ。富貴の奴、色っぽくないか、今夜誘おうかな。

 お前、新婚だろ。独身の俺が誘う。富貴巡査が独り言を言う。

 「今日は予定が無いから暇だわ。」

刑事が何人かメールを送り始める。成岩部長は歩くとぷるんと体が揺れる。シャツのボタンは限界を迎えている。次の瞬間、バシッと刑事課長のおでこが狙撃される。刑事が叫ぶ。

 「狙撃だ。課長がやられたぞ。」

刑事課長が復活する。おでこが赤く腫れあがっている。刑事課長の机の上にはボタンが落ちている。刑事課長が成岩部長を睨みつけていう。

 「成岩君、そのかっこは何だね。ぴちぴちじゃないか。みっともないぞ。」「すみません。」

成岩部長が頭を下げて謝るとボタンがはじけて、バシッと刑事課長のおでこに当たる。刑事課員が笑いをこらえる。

 メタボ部長やるなー。最高だよ。メタボスナイパーだ。野間係長が成岩部長と富貴巡査を呼ぶ。

 「課長なんか放っておいて、こちらに来なさい。」「はい。」

成岩部長と富貴巡査が野間係長の前に並ぶ。

 「ずいぶんたくさん連れて来たわね。」「ええ、血糖値が大変なことになっていますよ。」

野間係長は刑事課の中に護摩壇を作り、護摩焚きを始め、お経を唱える。刑事課長が野間係長に怒鳴る。

 「刑事課の中でたき火をするなー」

野間係長は無視してお経を続ける。成岩部長の体がだんだんスリムになって来る。脂肪が浄化されて成仏していく。そして、富貴巡査が正気を取り戻す。

 お経が終わると成岩部長のプルンと膨れていたお腹が凹んでいる。刑事課長は無視されて面白くない。

野間係長が刑事課長に言う。これは署長の指示で行いました。苦情は署長にお願いします。

 「そ、そうか。それでは仕方ないな。」

刑事課長は引き下がる。富貴巡査は男の刑事課員から熱い視線を受ける。富貴巡査は嫌な予感がする。

 その後、富貴巡査は、しばらくの間、刑事課員からの誘いを断ることに苦慮する。

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