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モノクロームに愛された者たちへ  作者: ヤナギ ショーキ
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結果発表

 人生で忘れられない夏休みが幕を閉じ、学校の周りに落ち葉が舞い始めたある日の昼休み。


 いつものように明るい笑顔を振りまくミサちゃん先生が教室に入ってくると、「二人とも、今日の放課後は部室に集まってくださいね」と言いました。


 放課後、私たちは先生の言葉に従い、部室へ向かいました。


 到着すると、すでに部室にいたミサ先生が「こんにちは!」と明るく迎えてくれました。


「こんにちは」「こんちわー!」


 私たちは元気よくあいさつを返し、最前列の席に腰を下ろしました。


「今日はね、夏休みに応募したコンクールの結果を伝えるために集まってもらったの」と、ミサちゃん先生が言いました。


 パソコンを開き、マウスホイールを下にスクロールしながら、「さて、結果発表ですが……」と言葉を続けました。


 金、銀、銅賞の作品名、受賞者の名前が読み上げられたのですが、残念ながら、私たちの名前はありませんでした。


「そう……ですか……」


 何か残念がるリアクションを取るかと思ったのですが、ナツは無言のままでした。


 しかし、ミサちゃん先生は「でも、でもですよ!」と声を弾ませ、一枚の手紙を取り出しました。


「なんと! 審査員特別賞を受賞しました!」


 私たちの挑戦は、終わってしまったわけではなかったのです。


 私が「え、本当ですか?」と驚きの声を上げる一方、ナツはうんうん、と無言でうなずいているのでした。


 ミサちゃん先生は喜びに満ちた声で「えぇ、本当です!」と言い、「二人の作品は非常に独創的で、心を動かす力を持っていると高く評価されたの!」と説明してくれました。


 ミサちゃん先生から手紙を受け取ると、そこには私たちの作品に対する称賛の言葉が丁寧につづられており、この賞がどれほど大きな意味を持つかが伝わってくるのでした。


「ねぇナツ、なんでさっきから黙ったままなの!?」と尋ねると、「いやー、ごめんね? 私、結果を先に知っていたんだ! 部長の特権でね?」とナツは笑いながら答えるのでした。


「えー? ズルいよ!」と私も笑いながら反応しました。


「ははは! ごめんごめん! せっかくだからサプライズにしたくてね!」


 こうして通常の賞は逃したものの、審査員特別賞という形で私たちの創造性が認められたことは、この活動において大きな意味を持つものとなるのでした。


「二人とも、本当におめでとう! そして今週の日曜日なんですが、授賞式があります!」


「場所は──」


 私たちの新たな物語が始まる瞬間は思いがけないほど静かで、それは、大きな扉が開かれる音もなく、華やかな幕開けの光景もなく、ただ、私たちの心の中に鮮やかな息吹を吹き込まれるようなものでした。

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