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ハーレム学園に勇者として召喚されたけど、Eランク判定で見事にボッチです~なんか色々絡まれるけど、揉め事は全てバイオレンスで解決~  作者: まんじ(榊与一)
魔界学園編

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第11話 だが断る

「という訳なんです!」


疎遠になっていたモモミが朝一でやって来て、俺に土下座する。

何事かと思い彼女の話を聞いてやった訳だが……


その内容は、男爵家の子息のプロポーズを断るために、俺の名をだしに使ったという物だった。


「いや我が身可愛さに貴族のヘイトを兄貴に向けるとか、モモミちゃんそれは流石にちょっと……」


「屑だな」


一緒にいた下僕のエテ公が引き。

このクラスに転入してきたサイク改め、サッカーが汚いものを見る様な眼を土下座しているモモミに向ける。


因みに、サッカーとエテ公だと、サッカーの方が立場は上だ。

転入初日に俺にかしずいたサッカーに、エテ公が下僕としての先輩風を吹かせ様としてグーパン一発で伸されて以来、サッカーの事も兄貴と呼んでいる。


「あのままじゃ、無理やりあのカエルと結婚させられてしまう状態だったんです。軍曹、どうか私を助けてください」


厚かましい奴ではあるが、貴族の横暴に一般人が泣かされるのを黙ってみている訳にはいかない。

何故なら……俺は勇者だからだ。

たとえ神によって地球から追放され様が、後で復讐するために怒りに火をともそうが。


そう、俺は勇者なのだ……


ん?

そういや、俺っていつから勇者だったんだったっけ?


地球に居た時は一般人だったし……ああ、ファーレスの勇者召喚に引っかかってからか。

冷静に考えると、何もしてないのに召喚に引っかかったから勇者ねってのは、同考えてもおかしいよな?

そう考えると、俺って別に勇者でも何でもない気がしてきた。


じゃあモモミも助ける必要は無いな。


と言いたい所だが、俺は子供のころからやりたい放題してるやつをみると、ぶっ飛ばしたくなる性分だ。

なら、人助けと言う名分で相手をボコボコにするのは、自然な流れという物である。


「よしわかった。助けてやる」


「軍曹!ありがとうございます!!ありが――ぎゃあっ!?」


モモミがガバッと起き上がり、俺の両手を掴んできたので反射的に投げ飛ばしてしまった。

まあ些細な事だ。


「修行が足りんぞモモミ!」


取りあえず、修行の一環ぽく言っておいて誤魔化しておく。

まあ誤魔化す必要があったかは未知数だが。


「うう……」


「まああれだ。要はそのカエル野郎を成敗すればいいんだろ?」


どうやって成敗した物かと考え、サイクの時のことを思い出す。


「よし!ボコボコにして、その後生皮をはいで校門に吊るしてやる」


サイクと一緒だとインパクトが弱いので、せっかくなのでアレンジを加えておく。

昔動画でカエルの皮をはがすのを見た感じ、簡単そうだったので俺でも出来るだろう。


「いやいやいや。流石に兄貴、貴族を殺すのはまずいですよ……」


「殺す?何の話だ?皮をはいで吊るすだけだぞ?」


「そんな事されたら普通は死にますよ!」


エテ公が大げさな事を言う。

サッカーの方を見ると……


「余程相手が生命力の強い魔物でもない限り、それはたぶん死んでしまうかと。俺もたぶん死にます」


「マジでか!?」


たかが皮をはいだぐらいで死ぬとか、お前ら魔物の癖にひ弱すぎだろうが。

がっかりもいい所だ。


「そこに驚く兄貴に驚きですよ。ボッチー族って、どんだけ頑丈種族なんすか」


「死ぬほどだ」


今の俺は、別に粉々にされても死なないからな。

そう、俺はプラナリアを超えた存在なのだ。


まあだからなんだって話ではあるが。

ファーレスで戦った魔王ラブどころか、その娘のリリスですら特殊な攻撃以外で死ななかったわけだしな。

それより強い俺が不死身なのは、当然と言えばあまりにも当然の話である。


「むう、しかし皮をはぐのはダメか。じゃあけつに爆竹代わりに爆弾を……いや、この世界に爆弾とかそういうのないよな」


カエルの定番と言えばけつ爆竹である。

まあ俺はやった事ないけど。


「どう成敗するべきか……」


虚弱な魔物を殺さない程度に――まあ死んでも生き返らせればいいだけって気もするが。

かつ、二度と俺の目をまともに見れなくなるお仕置きってのは、なかなか難しい物である。


「あ、あの、軍曹……解決方法は暴力的な物じゃなくて大丈夫なんです」


地面に転がっていたモモミがやっと起き上がってきた。

直ぐに起き上がってこないあたり、か弱いアピールをしていたのだろう。

あざとい奴である。


「暴力以外の解決?何言ってんだ?俺から暴力を取ったら何も残らないぞ?」


自慢じゃないが、俺は強い事以外で人に誇れる物は何もない。

強いて言うなら、嫌いな奴に屈するぐらいなら笑って共倒れを選ぶぐらいの覚悟ぐらいの物である。

そんな俺に、暴力以外の解決方法などあろうはずもない。


「で……デートさえして頂ければ、それでじゅうぶんなんで」


「あーん?何で俺が、貴族のカエル野郎とデートなんざしなきゃならないんだ?喧嘩売ってんのか?」


人生初デートが雄のカエルとか、完全に黒歴史待ったなしである。

そんなん事するぐらいならモモミとカエルを殺して、何事もなかった様に学生生活送るわ。


「ち、違います。デートするのは私とです」


「ああ、お前の方か」


なんだ、そっちか。

紛らわしい。


しかしなんで俺とデートすると問題が解決するんだ?

謎だ。


「よし分かった」


「あ、ありがとうございます」


「だが断る!」


フェイントだ!


人生初デートを、目玉お化けとか真っ平御免なので。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
あーモモエの見た目は百々目鬼っぽい感じかねこりゃ 異形系の中ではマイルドではあるが 異形趣味じゃない人間からしたらゲテモノにしか見えないというわけで…
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