狙撃手
出発しようとする俺達に無線機を渡して「危険になったら、これに連絡します」と集落の代表は言った。この無線機はおそらくスキルによって出来ているのだろう。どんだけ離れても会話ができるらしい。それを受け取り敵の本拠地に向かった。
その道中、休憩をしているとどこからかオカリナの音が聞こえてきた。
「敵からの攻撃か!?」
「そうじゃないと思うよ…」
音がするほうに行くと、俺達と同年代ぐらいの人が1人でオカリナを吹いていた。
「関わらなくてもいいんじゃねぇか?」
「確かにね…知らないふりして素通りするか。」
そこから逃げようとすると、その人が叫んだ。
「おい!なぜ無視をする!?」
「なぜってめんどくさいからに決まってんだろ!」
「めんどくさいだと?お前ら大罪を倒しに行くんだろ!その手伝いをしてやろうとしてた僕をめんどくさいと言うのか!?」
「手伝いは欲しいけど…変な人は嫌かな…」
「僕を変な人扱いするじゃない!!!」
昭は、2人を落ち着かせちゃんと話を聞く。
「つまり、お前の兄貴が『強欲』を得て、大罪のメンバーとして暴れてる。でも1人で止めるのは他の大罪もいるから無理に等しい。だから、俺達を利用しようってことかぁ?」
「まあまあ、そんなに責めるなよ。仲間が増えるからいいだろ?しかも、大罪は6人しかいないって情報もくれたし。取りあえず自己紹介だな!俺は昭!そしてこいつは煉。君は?」
「逸輝だ。『狙撃手』を持ってる」
3人で走っていると、その日の夜、敵の本拠地の近くの集落に着いた。正しく言えば集落だった場所だろう。そこは壊れた家と人の死体があるだけだった。




