新たな旅(2)
しばらく歩いていると昭は、1人の少年を見つけた。
「なあ、この辺に集落とかってないか?」
後ろから話し掛けると、
「うわぁ!バケモノ!?俺に近づくなぁ!」
と叫びながら後ずさった。心外だったから、少し怒りながら言った。
「俺のどこがバケモノなんだ?」
「だってお前角生えてるじゃん!」
「角なんか生えてるわけ…」
確認するために頭に触るとそこにでっぱりがあり、言葉を失っていた。
(本当に角生えてるやん!?「鬼神」の影響か…)
「ごめんごめん。もう近づかないからどこに集落があるか教えてくれ」
「いや…もっと近寄ってくれ!」
頬を赤らめながら走って近寄ってきた。
(さっきまで俺のことを遠ざけてたのに…なんか変だ!!)
命の危険を感じ、平行世界へとっさに逃げた。そして、そこで事の原因を探し始めた。
(あの少年に俺以外が接触してる気配もなかった…つまりは俺のせいって事は、確定したな。俺があの少年に接触したのは会話か?いや、俺の息か!鬼の吐息には、誘惑が入ってるのか…って事は、あの3人が俺に好意を寄せてたように見えたのは、これのせいってこと!?なんかショック…出来るだけかっこよく見せてたのに…舞い上がった俺が馬鹿みたいじゃん!)
知りたくもなかった事が解ってしまい、ショックで30分も平行世界でしょぼくれてた。そして新たに中からの空気もをガードするガスマスクを手に入れなきゃいけない物リストにいれた。




