激闘
俺は、向日葵を発動しながら魔物を斬っていく。一撃で体力を削りきればそのまま消滅するが、体力を一ミリでも残すと回復する。向日葵の影響で回復するスピードは、発動してない時よりずっと遅いけど。(向日葵だけじゃこの状態は改善出来そうにないな)「昇華」でまだ試してないことがある。2つ以上の華を使うことだ。俺は向日葵を日本刀にまとわせながら、風船葛を発動した。すると右の肩にあった向日葵の痣はそのままで、頬に風船葛の痣が浮かび上がった。成功だ!!魔物を斬り、その傷に向日葵と風船葛を喰らわせた。だいたいの魔物は、消滅する。だが、一つだけ問題があった。魔力の消費が激しいのだ。供給される分より少し多いため、溜めていた魔力が減っていく。だが、この前だったら朝まで持つだろう。
そうして、日付が変わり3時過ぎ頃になった。すると一日目の夜のような出来事が起こった。強い魔物が出たのだ。種類は、ドラゴン。あの魔物達よりランクは2つか3つ上、魔物が強化されたこともあり、とても強くなっていた。気を引き締めて、戦い始めたのであった。
予想したとおり、一筋縄ではいかない。皮膚がとても堅く、刃がとおらないのである。傷がつかないと風船葛も向日葵も使えない。(攻撃をあたえられないなら、これを使うか)俺は、向日葵も風船葛の発動をやめ、一気に魔物の首に近づき新たな華を発動した。
「昇華!彼岸花!!」
どれだけ防御力が高くても、この能力からは逃れられない。なぜなら《魂を斬る》のだから。そのまま首を斬ると身体には、傷がつかず、眠るように倒れた。それと同時に俺は、倒れていた。彼岸花は、ほぼ最強と言っても過言ではない。それ故に、魔力を尋常じゃないほど使うのであった。
どうにか立ち上がり、魔物の足止めをしていると恵が仲間を連れ来てくれた。俺の戦いを市長が見ていて、危険そうだったからみんなを呼んでくれたのだ。気が抜けた俺はそのまま寝ていた。




