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傍若無人なる至高の聖女  作者: 抹茶な紅茶
忘れられた地下牢の姫君
6/93

聖女の眷属・ゴーレムはどこへ行く


「闇にうごめく黒い影は音もなく走り抜ける。

魔物を避け、罠を避け、唯一の目的のため走り抜ける。

彼らは魂なき機械人形。

彼らは悲しき機械人形。

命が下れば、いかなる敵も叩き切る必中機械人

彼らの待ち受ける運命はいかに!!! 」





・・・・と私はナレーションを入れて 

ゴーレム食料確保特別任務隊の出撃を見送るのであった。


( ナレーションに会いそうなBGMを脳内再生してください!! )




食料確保特別任務隊は、洞窟の闇に溶け込み、素早く走り抜ける。

魔物や罠をすりぬけ、洞窟ダンジョンの上層部へと駆けあがりついに地上に達した。

だが、彼らの歩みは止まらない。

姫君から命じられた食料確保のために・・・



ちなみに姫君とは、ゴーレムの生みの親でもある主人公のことである。




その夜、ユスティネス公爵領の公都トウレクの高級宿で悲鳴が上がる!!


きゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ


従業員と料理人たちの声である。

宿の壁は破壊され、料理室まで風通しがよくなってしまっている。

食糧庫の食材を大量に袋へと押し込む ほっかむりしたゴーレムと、

料理室で暴れまくるホッケーマスクをしたゴーレム4体を目撃した。


料理人たちは、職場をゴーレムから守るために、

鍋をかぶり、まな板と包丁で応戦する。

包丁では、ゴーレムには刃がたたない!

「なんてことだ! わしの愛用してた包丁で切れぬとは・・・」

「調理長! 包丁はおやめください!! 」

「ふん! 若い奴は、すぐ魔法を使いたがる!」

ゴーレムに 魔法詠唱をおこない魔弾をあてる新米料理人。

だが、傷すらつかないゴーレム。

「だから言わんこっちゃない。  料理人は最後まで包丁で勝負するものだ!!」


ホッケーマスクのゴーレムは、適度に料理人たちと小競り合いをするのであった。




そんな中、緊急の笛が町中に鳴り響き警備兵たちはぞくぞくと集まってくる


高級宿に駆け付けた警備兵20名はホッケーマスクのゴーレムに一斉突撃!!

またたくまに薙ぎ払われた。 

警備兵では歯がたたない!!


あと、助っ人で駆け付けた冒険者たち30名も ついでにの感じで蹴散らされた。


そして、ほっかむりゴーレムが あらかたの食材を袋に詰め込んだ後、

ゴーレムは奇怪な高笑いとともに 夜の闇へと消えていったのであった。




公都トウレクでのゴーレム襲撃にたいして領主であるユスティネス公爵は、

激怒しゴーレム討伐のため、直属の騎士隊に命ずるのであった。

ちなみに ユスティネス公爵とは、主人公の父親にあたります!!







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




私は食料確保特別任務隊が帰ってくるまでに

冷凍庫部屋を作っておくことにしました。


ちなみに、冷凍庫部屋はシビラ鉱石で魔法陣を描き冷却魔具を作って設置した。

氷やツララができるぐらいの寒い部屋で、へたに入ると遭難してしまいます。

危険なので取り扱い注意です!!!

これで長期の食料保管ができます!!


そんな冷凍庫部屋をつくっていると、

待ちに待ったゴーレムたちが 大きな荷物を抱えて帰ってきた。



「やったね!!   これで食料問題は解決!!

ゴーレム様様~! ありがとうー」


私はゴーレムにキスをした。

ゴーレムが照れた仕草をしたのは 気のせいか!?

それほどまでに食料はたいへんな問題で・・・・

・・・・・お腹がすいたよ~~~




あとは調理部屋と調理ゴーレムを作ると、

毎日おいしい料理をつくってくれるはずです。


わくわくわくわくわく



・・・・・・うっげげげげげっっっ

・・・・・・不味かったです。  たいへん不味かったです

この世の食べ物とは思えなかった。



調理ゴーレムをつくったけど、ちゃんとした調理の練習をゴーレムにしないと、

おいしくつくれません!!!



これは当分、まずい料理がつづきそう!!

料理の素材は高級店からの調達なのにね!!!



食料が少なくなってくるたびに、

私は食料の確保を、食料確保特別任務隊に任ずるのだが、

この食料の入手先について、私はあえて聞かなかった。


洞窟で魔物狩りでもしてるのだと思い、食材元を聞くと

食欲が減退すると思ったからである。




その後、食料だけではなく、あらゆる物資がほしくなった私は

食料確保特別任務隊を 物資調達部隊と改名し、

数々の物資を確保することになる。




ある夜、ユスティネス公爵の屋敷に忍び込む1人の黒い影。

目標は姫君の上着、下着などの調達である。

「 なんか この服は体に合わないのよね! なにか探してきて 」

の一言により物資調達部隊が動き出したのである。


偵察ゴーレムが先発として屋敷に入り込み、あとの四体は屋敷の外で待機。

なにか緊急事態があれば、一挙に武力介入を行う。


偵察ゴーレムは素早い動きで、屋敷の塀をよじ登り、敷地内に侵入!!

屋敷のメイドや警備兵に気付かれずに闇から闇へと素早く走り込む。

誰も気づくものがいない。

まさに闇に生きるゴーレムである!!

音もない暗闇の中、屋敷内の廊下を走り、各部屋に入り込み物色する。



そこで、偵察ゴーレムの臭覚センサ―が働く。

・・・・・・この部屋に女性の匂いがする。 

しかも、 生命体あり!!


この部屋に 姫君好みの上着、下着のある可能性は80%!!!

ここで偵察ゴーレムは、この部屋にターゲットをロックする。


そして、外部待機中のアドバンスゴーレムに通信を送り、

状況を確認、すぐさまに作戦を立案した。


作戦は一挙に部屋に突入、生命体を拘束し、物資を奪取する。


失敗は許されない!  

『 姫君のために!! 』

5体のゴーレムは目を赤くしてうなずく。


『 5・・・・4・・・・3・・・・2・・・・1・・・・状況開始!! 』


外部待機のアドバンスゴーレムをはじめ4体は、屋敷の警備兵に気付かれずに、

素早く走り抜け、ターゲットである二階部屋の真下までたどり着く。

上を見上げると、窓を視認できる。

突入の際、問題なしと確認!!



廊下で待機中の偵察ゴーレムは部屋のドアを、蹴破って突入すると同時に、

屋敷の外の4体のゴーレムは、またたくまに壁を登り、

窓を割って突入する予定だ。



部屋にいた女性。

それはユスティネス公爵の娘であるユリティーナ姫である。

歳は20歳、髪は金髪で美しい顔立ちをしている。


そろそろベッドにはいり、寝ようとしたときに

いきなりドアをけやぶり、なにか黒いものが侵入してきた。

ユスティネス家は魔導士の家柄であり、ユリティーナ姫は、

おそらく、この公爵領で最強の魔導士でもある。


「ふっ 妾の部屋に襲撃とは・・・  自殺志望者かな!?」

ユリティーナ姫は呪文を唱えつつ 

ドアをけやぶって突入してきた偵察ゴーレムと顔を合わせた。


「えっ 人じゃない!? ゴーレム!!」

ユリティーナ姫は驚きのあまり呪文詠唱が止まった。


偵察ゴーレムも この部屋の女を見て、一瞬、知能回路が止まった!

我らの姫君と 瓜二つなほど似てるからである。


髪が金髪と黒髪をのぞけば、ほぼ同じ顔。  姉と妹ですからね!

両者が 2秒ほど固まったが、


パリ―――――――――ン


窓が割れる音で我にかえり、ユリティーナ姫は思わず窓の方を向こうとした瞬間、

偵察ゴーレムのパンチがユリティーナ姫の腹にめりこみ、吹き飛ばされた。

『 姫君と同じ顔とは、なんて恐れを知らぬやつだ! 天罰を食らうがいい。 』




ギャー―

声が出ない、息ができない!

ユリティーナ姫は壁に おもっきり叩きつけられた上に、壁の中までめり込んでしまった


ものすごい音が屋敷全体に鳴り響き、警備兵たちは、なにがあったのかと

敷地や屋敷を走り始めた。


急がないと 警備兵が来てしまう!!

ゴーレムたちは瞬く間にタンスに入っている衣服を

かたっぱしから略奪し、窓から脱出、暗闇へと消えていったのであった。


それを目撃した警備兵の何人かは、追尾しようとしたが、屋敷の高い塀や、

森の暗さに阻まれ、追尾を断念した。




「 うっあああああ、くやしーい 」

警備兵によって めり込んだ壁から助けられたユリティーナ姫は、

泣きながら叫んで・・・そして、口から血を大量に吐血して倒れた。


全身打撲、全身骨折、鼻は折れ、足と手はあらぬ方向へ。顔が真っ赤になり、顔の輪郭が分からない。

大慌てに魔術師ヒーラーと医者が呼ばれ、大騒ぎとなった。



わずか3日で完全完治。

エリクサーの大量投与があったことは言うまでもない!!!

さすが魔法世界の医療である。








その後、ゴーレムたちの蠢動はつづき、公爵領公都トウレクを中心に、

人々は恐怖するのであった。



私が何気に 物資がたらないよねという発言をするたびに

物資調達部隊のゴーレムたちは、町や商店、街道の荷馬車を襲い、

悲鳴があがるのであった。



そして、凶悪な強盗魔物として、

冒険者協会のナンバー1リストにのり、討伐対象とされている。


ユリティーナ姫も公爵騎士団を率いて、ゴーレムを倒すべく、

執念をもやす。


「よくも妾を・・・・  絶対に破壊してやる!!  徹底的に!!!」







地下の自室にて・・・・

ゴーレムが持ってきた(盗んできた)ユリティーナ姫の衣装が、

私の目の前に山と積まれている。


「えっ  こんなに衣装を見つけてきたの!?」

ゴーレムたちによって、洞窟ダンジョンの宝箱あたりから、

取ってきたと私は考えていたのである。


その、いくつかを着てみると・・・・


うわぁぁぁぁぁぁ~~   すごい!!!


「ありがとう!! ゴーレムさんたち!

この寝巻も、下着も、私の体にびったしじゃない!!  すごいわぁ」

 

姉の体型とほぼ同じというわけなんですが、私はそんなことは知らない。


このフィット感、絹の肌触り!!


いいね! ボタンを多重クリックしたいほどだ。




・・・・でも

この尻丸出しのパンティは・・・ちょっとね!!

す~す~して風邪をひきそう!!



このドレス・・・・布地が少なすぎる!!

書物に書かれていた水着というものだろうか!?

・・・・・・・違います! 実はユリティーナ姫が男を誘惑するための専用ドレスだったのです!!



ちょっと 外で着るには、はずかしいのが多いけど、下着と寝巻は最高ね!!!








--------------------  To Be Continued \(・ω・\) 今日も快適ライフ



主人公が知らず知らずの魔に聖女でなく魔王化していく

題名も 情弱無人の引きこもり魔王 にした方がいいかも・・・

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