サボりのお誘い
"明日は何時に来ようかな"
放課後たわいもない話をしてると松崎が突然そんなことを言った
「何時ってそりゃあ8時だろ」
「別に遅刻しても問題無いで。お前いっつも時間通りに来てるけど一度きりの高校生やねんからそんな真面目にしても楽しくないやろ」
なにを言ってるんだろう高校生だからこそ時間通りに来るんじゃないのか?
「いやそんなに真面目にしてたらしんどいわ、明日学校サボって遊ぼうや」
「いやダメだろそれは」
「1日くらいいいやんか。な?」
うーんまぁいいか、こういう意思の無いのは良くないとは思うけど少しなら良いだろう
さて待ち合わせの9時を過ぎた。駅に着くまでに何人かの学生とすれ違ったがなんだかすごくいけないことをしてる気分になった、しかも呼び出した当人は遅刻してると有り様だ、あいつは学校もプライベートも適当でどうなんだなんて思ってたら向こうからバカみたいに手を振りながら来やがった
「遅いよ」
「ごめんごめんまだ来てへんと思ってたわ。ジュース奢るから許してや」
「はいはい で、どこ行くの?」
「とりまゲーセンでも行こか」
そうして駅から5分くらいのゲームセンターに行くことになった
学校にも行かず遊んでるとなんだか不良にでもなったみたいだ
「でも、楽しいやろ?」
確かに非日常感と悪いことをしてるっていうドキドキ感はすっごい楽しい
「せやろ、明日も来ようや」
「いや、もうしないやたまにやるから面白いんだと思うし」
「えーなんやそれ、まあええわ」
「あしたは学校行こうな」
「オッケー、ほなまた明日なー」
また明日
本当に今日は楽しかった、明日からは俺も不真面目なってみようか、なんて思ったけどやっぱり松崎みたいにはなれそうもない。だって明日は7時には学校に行こうなんて考えちゃったから
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