表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗森の中  作者: ツヨシ
6/12

6

私は空からみゆきに視線を移した。


――!


私は凍りついた。


みゆきの背後に背の高い黒いスーツの男が立っていたからだ。


顔もはっきりと見た。日本人離れした彫りの深い顔。


想像をはるかに超えるほどの、不自然に青白い顔。


そして大きく見開き血走った赤い目が、みゆきを捕らえていた。


「えっ、どうしたの?」


私の変化に気付いたみゆきが、私の視線を追って振り返った。


「きゃっ!」


みゆきが小さく鋭い悲鳴を上げた。


私はそれを聞くと、立ち上がり走り出した。



走った。


走って走って走った。


みゆきがどうなったのか、心配ではあった。


しかし私は立ち止まることも振り返ることもなく、ただ走り続けた。



どのくらい走ったのだろう。


私の身体は、足は、とっくに悲鳴を上げていた。


普段なら何の躊躇もなく、その場にへたり込んでいたことだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ