街道と街と
短め1話です。次から長くなります。
ホワイトアウトした視界が戻ってきたみたいだ。真っ白な空間にいたせいで周りがボヤけて見える。
真っ直ぐに見える茶色い道のようなライン、周りには木漏れ日と明るい森のような場所だ。
「‥‥よく見えないな。周りに木があるみたいだし座って居ようか。」
2分後。あ、見えてきた。見る限り森の出口のようだ。自分が居るのは出口の部分でも森の中。
すぐそこには絵に描いたような野原とその先3kmぐらいのところに城壁のようなものが見える。
「そういえばアル‥‥あの神様が最後の方ゴチャゴチャ言ってたな。あれって自分に理解できるのかな?
とりあえずやってみよ。ステータス‥‥とか呟けばいいかな?」
「‥‥ステータス」
中村 悠 Lv.1/50
人種 16歳 男
状態:正常
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スキル
鑑定
奴隷魔術
アルメイサの加護(力)
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ユニークスキル
練成(神)
無限収納
創造
あれ?なにこれ?見えないはずなのに手に取るように分かる。‥‥あ、これチートだ。それにあれだ。あの神様仲間の意味違う。てか、何なの?マジ脳筋系じゃん。創造ってあれだよね何かを作り出すって意味だよね。
創り出す→練成→加護(力)をやれってことかな。
チートやん。
「‥‥まぁ、戦えるんだ。戦えるなら大丈夫だ。死にゃしない。取り敢えず街かな。多分3kmぐらいだから1時間ぐらいかな。」
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お、見えてきた。30分ぐらい歩いて結構近付いたみたいだ。遠目にだけど馬車みたいなのが見える。御者さんがいるから話しかけてみるか。
‥‥‥‥ガラガラガラガラガラガタンガラガラ‥‥
「すいませーん!少しお話よろしいですか?」
「‥‥あぁ?何だお前?何だその格好?奴隷じゃねぇみたいだし‥どこかの貴族サマか?」
「い、いえ。学せ‥いえ、ただの一般人です。」
「一般人だぁ?何言ってんだぁ?ただの下男に敬語使う一般人が何処いんだよ?」
「おかしいですか?ですが‥週間のようなものなので‥気にしないでください。」
「まぁいいが。で、話って何だ?」
「そこの街の事ですが詳しい話を聞かせて頂きたくて。」
「何だそんな事か。いいぜ。あの街にはよく居るからな。ま、造りは普通の街だな。街道沿いに雑貨屋と宿屋、服屋と冒険者ギルド‥‥いろいろあるな。あそこにいれば贅沢しなけりゃ不自由なく暮らせるさ。」
「‥‥すいません。冒険者ギルドっていうのは何でしょうか?」
「はぁ⁉︎何言ってんだぁ⁉︎お前どっからのお登りさんだよ?知っての通り冒険者の集まる所だよ。あ、そうだ。お前通行料持ってるか?何も持ってねぇが‥ま、銅貨3枚だ黒パン3個分だろ。ツケといてやるから持ってけ。」
「いいんですか?ありがとうございます‼︎」
「おう!じゃあな。じゃ、行くわ」
「はい。お気をつけて」
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さぁ見送ったし、街まで歩いていこう。口は汚いけどめっちゃいい人だったな。通行料まで貰っちゃったよ。
有効活用させてもらおう。
さ、あと1kmぐらいだし頑張ろう。
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街の前に着いた。目の前に3mぐらいの街壁と入り口が見える。
入り口の横にちっちゃい小麦色の天幕が見えるしあそこに銅貨払えばいいのかな。
3人ぐらい並んでるし並んで待つか。
「おいっ‼︎そこの黒服の子供!何してるんだ⁉︎」
「‥‥へっ?俺?子供?すいません僕ですか?」
「お前意外誰がいるんだ?ちょっとこっちこい‼︎」
あぁ早速問題起こしたな。やっぱりこの外見じゃ不審者か。
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とりあえず座らされた。目の前には屈強な兵士?衛兵?が2人。あ、死んだかも。
「お前その服はどこのだ?武器は持ってないみたいだが冒険者ではないな?」
「あぁ、はい。日本の‥‥遠くの国の衣服です。冒険者ではありません。」
「敬語だ?まさかっ⁉︎‥貴族様でしたか?も、申し訳ございません‼︎どうかっどうか首だけはっ‼︎」
「あ、貴族じゃないので大丈夫ですよ。あ、そうだ。あの‥‥通行料の銅貨3枚です」
「あ、あぁはい。3枚だね。すまない。ずいぶん待たせたようだ。どうぞ通って大丈夫ですよ。」
何も喋らなかったもう一人の方がくちを開いて通してくれた。
「あ、すいません。冒険者ギルドはどこですか?」
「この先ちょっと行って右だよ。さ、どうぞ。」
「ありがとうございます」
どうやらギルドは近所らしい。テンプレだしね。冒険者登録しよう。
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100mぐらい歩いて右を向けば公民館のような建物だった。
「ここだよね。」
扉は両開きでベルの付いたきの扉だ。
カランカランカラン
入ってみると正面に受付のようなカウンター3席分と右側に酒場謙ダイナーのような場所だった。
「すいません。冒険者についてお聞きしたいのですが。」
ありがとうございました。失踪しないように頑張ります。