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俺の世界  作者: 桜河恭子
1/3

おはよう

「おはよう」


たった4つの言葉に、俺の足はそこから動かなくなってしまった。



ハッキリ言おう、俺「羽鳥 三春は喧嘩バカだ」

………おい、今俺の名前笑ったやつ覚えとけ


そんな俺が、こ、恋をしました。はい、スミマセン

相手の名前「松前 健児」……クラスのパシり要員だ(T-T)オワタ、恋のスタートダッシュも何もスタートでゲームオーバーだよ!バカ!


今ほど自分の素行の悪さを呪ったことはない。


松前は俺と目を合わせただけで、肩を強ばらせ震える。

涙とまんねーよ、俺。

しかし、いつまでもこのままでは辛抱堪らん(バカ)勇気を振り絞り、いざ松前の元へ


松前は、驚きながらも小さな声で問う

「な・何買ってくればいいかな?」


もうさ、俺心の中滝涙だからねっ?

愛しの健児(心の中では、すでに呼びつけ)に、使いっパシりなんてさせるわけがないし。むしろ、俺をこきつかってくれ!


ぐるんぐるん中身のない頭がフル稼働、そして出た言葉が


「お前!お前が欲しい‼」


ぎゃわあーーーーーーーーーーーーーーーー

…おかーさーん!!お腹の中からやり直しプリーズーー!



羽鳥 三春人生最大のバカをやらかしましたぁ

なんか、変なクスリが決まっちゃっような俺の行動を、松前はじっと見つめている。


グハ止めろ!そんな可愛い上目遣いされたら救心じゃ効かないー。



一人奇行をする俺に松前が

「そ・それって俺と付き合うって事?」

と、直球を投げてきた。


俺はバカだから、開き直りが早い。だから、腹くくったよ

「そ、まぁ一目惚れ?ってヤツ。拒否んなよ?」

くあー顔が猛烈に熱い~今なら顔で茶がわく、ぜってーに……あれ?ヘソか?



俺はそれ以上、松前の可愛い顔を直視できず、自分の席に戻った。ふふふ、ちゃんと帰り一緒の約束も取り付けた。天才 俺



ホクホクして自分の世界に入っていた俺は忘れていた。

このホモな告白現場が教室の最前列で、行われていたことなんて




さて、かったるい授業を終えた俺。

なんでヤンキーが授業に?てか?そんなん決まってんだろ、愛しの健児を見つめる為だよ!


まぁ、いい健児と帰宅だ~

一緒に下校とか、おかずに飯3杯は軽いな



健児は準備が終わったらしく、黙って席に座ってる。

声をかけて並んで歩いた時、ようやく気がついた

[健児めちゃ身長高い]


俺の頭1つ分は高い


ちょい悔しいけど、健児……カッコいい


でも、チューする時俺爪先だち?カッコつかないじゃん


ブチブチ独りごちていたら、急に腕と腰を引かれた。



「ん…んん むんん…」

くちゅくちゅと唾液が入り交じる音が、耳に響く

次第に腰の力も抜けて健児に全身を預ける

朦朧とした意識の中で聞こえたのは


「羽鳥ってホント可愛い。あ、もう「俺の三春」だね」



え…何が起きてるんだ?

あのプルプル小動物の健児は?

上目遣い可愛いあの子は、、、何処?


「あは、三春全部声に出てるよ」


健児に手を引かれ、錯乱中の俺に

「今夜、両親居ないから泊まっていくよね?三春」


もしかしなくても、俺食われちゃうよね。処女卒業だわよ





健児、明日赤飯炊いてくれっかなぁ


そんな逝っちゃった発想になった、三春クンの明日はどっちだ。




<出逢い・完>

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