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エリスの住む家は、カステロ・サンタンジェロに近いアパート。
高校からの友人で、観光会社に勤めるティナとルームシェアをしている。
彼女は、エリスの正体を知る、数少ない一人。
部屋に入ると、ダブルベッド上段で寝ていた彼女が起きた。
「早いわね、エリス」
「ゴメン、起こしちゃった?
急に、出張が入ってね」
「出張?どこに?」
「日本」
「スシ、フジヤマ、サムライの国ねぇ。
前に言ってた“アヤ”って子が関わってるの?」
「まあ、そんなとこね」
荷造りしながら、答える。
「ヤンに聞いたら、フライトは午前8時だそうよ。もっと早くに言ってほしいもんだわ」
「はーっ、酷だねぇ。
で、彼はこの事、知ってるの?」
「ダイスケ?いいえ。
第一、今回は仕事よ」
「あんたは仕事しすぎ。
ドラキュリーナの状態だからかもしれないけど、とりあえず、メールぐらいは送りなさいな。
会う時間ぐらい、簡単に作れるわ」
「そうね・・・フライト前に送るわ」
エリスはティナに言われて思い出した。
ダイスケは確か、関西の大学に通っている。
「向こうは、もうすぐ昼ね」




