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8話『贖罪の始まり』

罪人さんたちの朝ごはん


「飯だ。持って来てやったぞ」


バルでの生活も3日目。

その朝を、サーク村の牢屋の中で迎えた私たちに、村人の1人が朝食を持ってきてくれた。


どうやら、私らを裁く意思はあっても、餓死をさせる気はないみたいで、細長いパン1本の半分──私とイツミさんのパンを繋げるとぴったりになるあたり、同じパンを真っ二つにした感じかしら──、木のコップに注がれた水1杯。


加えて、村で採れたと思わしき野菜だけでなく、罪人に渡すには少々豪華な気がするハムも1枚ずつ木の皿に盛り付けられるぐらいだ。


そんな厚遇に、疑り深いイツミさんは怪訝そうな顔を村人に向けてこう言った。


黙って食べりゃいいのに、結構美味しいのに。


「お前ら、本当に俺らを罪人扱いする気はあるのか?こんな食事をさせて、負担になるばかりだろ」

「罪人は罪人だ、そこの認識は変わらん。────だが、お前らをこのまま餓死させることは、サーク村の誇りが許さない。お前らは、俺たちが正しい形で罰する。その時に、ちゃんと罰せられるように飯は食え」


突き放してるようで、ちゃんと責任を果たそうとする村人のその態度を見てか、イツミさんは顎に手を当てて一考して、なにかを決意したようで。


そんなイツミさんの様子を、私は野菜とハムを頬張りながら窺う。


「毒とか入れてないだろうな?」

「お前みたいに、俺らは汚くねェよ。そこまで言うのなら食わなければいい。そっちの女は、お前とは違って素直なようだが」


とんでもない皮肉をぶつけられてるイツミさんは、食事を満喫している私を見て。


「なっ……!いつの間に!?」


結構驚いてた。

まあ、美味いもんは美味いんだから仕方ないわよね。


「なはなはひへふはほ!」


口いっぱいに頬張ってるから、声にもならない声だけど、思い切りイツミさんに親指を立ててやった。


んで、私に少なくとも即効性の異変がないことを確認したからなのか、空腹に負けたからなのか、そんなこんなでイツミさんも食事を摂り始めた。

そうよ、疑ってばかりじゃ手に入るものも手に入らないんだからね。


こうして、私たちは手厚いムショ生活を送ることになった。



◆◇◆



「暇ねえ……。なーんもやることないのも、辛いですねえ」


朝食を食べ終えた私たちは、なんもすることなくそのまま昼食を出迎えた。


ちなみに、昼食の内容は、朝食と基本的に同じだったけど、1枚だったハムが半枚増えていたりと、またしても村の厚意に預かる恰好となった。


あ、そうそう。

朝食の時点でとっくに警戒を解いたのか、イツミさんはもう疑うことなく昼食をがっついていた。


んで、お昼のメインイベントも終わり、もう夜ご飯しか楽しみがない私たちは、この暇すぎる時間を持て余していた。

檻の隙間から見える空を眺めたり、天井のシミや木目を数えたり。


そんな溶けてしまうぐらいの暇の中、イツミさんが目を瞑りながら喋り始めた。


「あくまでも一説に過ぎないが、“生物は活動状態ではなく、睡眠状態がデフォルトなのではないか”という研究があってな。眠気がないのなら、無理に眠る必要はないが、神であるお前らも生物の1人に当てはまるわけだから、何もしないこの時を楽しんでみたらどうだ?」

「それは、一理あるかもしれませんね。これからのことを考える良い機会かもしれないし」


珍しく、イツミさんが自分から建設的なお話をしてきた。

そういう建前でサボりたいだけなのかもしれないけど、不平不満を吐き散らかされるよりかは遥かにマシ。


だけど、今の私には差し迫る概念があった。

それを、イツミさんに打ち明けるには、ちょっと勇気がいるんだけど……。

もう無理だこれ、言う。


「────────ねえ、ところでさあ…………。







お手洗いってどうすればいいんですか……?」

「…………それは、俺も訊きたかったところだ」 


私の、いや、私だけに限らないけど喫緊の課題になりつつあるこの生理現象に、真剣に向き合う時が来たみたい。


一応『これもしかしたらトイレかなあ……?』って木箱はあるんだけど、あれでやるのちょっと私には無理だ!


そうやって冷や汗かいてたら丁度よく、巡回がてら、私たちが食べ終わった食器を片付けに村人が来た!

彼に、私たちは無言の了解で2人で視線で圧をかけた。


「回収しに来たぞ。…………何だ?お前ら。圧が凄いぞ」

「単刀直入に言う。手洗いは何処だ?」

「はあ……?そこにあんだろうが」


そう言い、その村人が指差したのは、私がトイレの可能性の1つとして考えてすぐに切り捨てた、取って付けたような木箱だった。

よく見ると、牢屋の隅に置かれているそれは、大きめな丸い穴に蓋がされているようで、横にはご丁寧に手すりも用意されている。


だけど、仕切りみたいなのはなく、そこに関しては不親切極まりないわね。


うん、ここで致すのは論外。

よし、こうなったら……!


「────────あ、あの、私だけでもいいんで、村の人たちが使ってるおトイレ借りてもいいですか?私、見ての通り恥じらい多い乙女なんですけど……」


ごめん、イツミさん!

今回ばかりはちょっとシャレにならん!


「おい、こういう時に限って性別の権利を主張するのか。俺も行かせろ」


ってまあ、当然イツミさんがこれに突っかからないわけがなく。

話がこじれてきたその時、村人のお兄さんが檻越しに詰め寄ってこう言った。


「あァ?ダメに決まってんだろ。安心しろ、肥料にするためにその木箱は肥溜めに繋がってんだ。定期的に汲み取ってやってんだから、お前らさえ綺麗に保てば何の問題ない。────てか、あのな?お前らはもう少し罪人としての自覚を持てよ。お前らが手ェつけてる1日3食の飯は、村長の慈悲からなってんだぞ」

「いや、それを言うのズルくない!?そんなこと言われたら私らなんにもできないじゃない!いいから早くちゃんとしたトイレに案内して!」

「ああ、そうそう。近日中の話だが、村で緊急集会やってお前らの処遇を決めることになった。どういう結果であれ罰は受け入れてもらうからな。じゃあな」


挿絵(By みてみん)


私の訴えをまるでそよ風とすら思わないで、話し終える前に既に背中を向けていた男の姿がどんどん小さくなっていく。

顔面蒼白となった私の頭の中には、ある手段が浮かんでいた。


それは、決して褒められたものではない、“暴挙”と言っても差し支えない手段だった。


そう、ぶち壊してやる。

もう知らん、流石に無理。


「────もう、いい。こんな檻ぶっ壊してやる。【無窮なる愛の矢インフィニット・エリシャアロー】!」


自分の顔が青ざめていくのを感じながら、高々に詠唱し、檻を破壊しようと【無窮なる愛の矢インフィニット・エリシャアロー】の発動を試みる。


私の特恵 《山より高く海より深い愛情》からなるこの異能は、私のメインウェポンみたいな存在で、こんな木製の檻を壊すぐらいお安い御用。


とにかく、こんなプライバシーもへったくれもない場所でやるなんて無理!


その一心で発動しようとしたんだけど……


「あれ?……【無窮なる愛の矢インフィニット・エリシャアロー】!…………あれあれ?【無窮なる愛の矢インフィニット・エリシャアロー】!」

「な、何だエリーシャ。いよいよ気でも触れたのか?」

「至って正常ですよ!【無窮なる愛の矢インフィニット・エリシャアロー】 !!────ねえ、なんで!?なんで出てこないの!?魔力も切れてるわけじゃないのに!」


魔力切れの時のそれとは違う、身体になんか詰まっているモヤモヤした感覚が漠然と来る。

何回か試したうち全てが不発に終わってしまった。


こんなんじゃ、檻は壊せず私はここでお花を摘むことになる。


それだけじゃない、私が【無窮なる愛の矢インフィニット・エリシャアロー】と仰々しく詠唱しただけの奇人とイツミさんに思われてしまう。


私は、二重の恥ずかしさから崩れ落ちるようにその場にへたり込んだ。


「私……ここでするの……?こんなプライバシーもへったくれもないとこで……?」

「クソがッ!…………ああ、別に今のは狙って言ったわけじゃないぞ」

「なに言ってんのあんた」



◇◆◇



「もう嫌だ」


牢屋の中でのルールも、半日経てば自然と、誰が決めても決めなくてもできていくもので。


まず、一番重要とも言えるルール。

“陣地決め”だ。


この陣地決めは、長方形8畳の牢屋に対角線を引いて決めていて、ジャンケンで負けた方が、例のトイレが含まれている陣地を貰う羽目になっていた。


なんで負けた側はトイレが含まれた陣地なの?

それは、汚さという点ではなく、トイレの分、陣地が狭くなるという点で疎まれていたから。


あ、勝者は私ね!

よって、イツミさんは私よりもやや小さい陣地で、囚人ライフを満喫することになった。


そして、もう1つの重要ルール。

マナーに近い話だけど、“トイレ非利用者の利用者への配慮”だ。


例えば、私が牢内の隅にあるトイレを使用する場合、その間イツミさんはトイレの対角の隅に移動。

んで、私の希望で、片方が使用している間はもう片方が外を向き目を閉じ耳を塞ぐ。


つまり、私がトイレを利用する際は、陣地内にトイレがあるイツミさんは、その間、わざわざ私の陣地の隅に追いやられることになる。


この移動の面倒くささが地味に厄介で、ジャンケンに負けたイツミさんは『多少なりともイカサマをするべきだったか……?』と度々愚痴るくらい後悔する羽目になった。


と、私らなりに工夫して、いつまで続くか分からないこの囚人生活を快適にしようとしていたのだった。


そもそもの話だけど、少なからず精神的苦痛はあるけど、労働がない分、身体的苦痛はない。

食事もしっかり配給されるし、退屈な牢屋内では数少ない楽しみの1つにもなっていた。


要は、住めば都みたいなノリで私たちがこの環境に適応し始めていたのだった。



そんなこんなで、私たちがバルに来て4日目、サーク村に来てからなら3日目の朝を迎えた。

この感じなら、案外暮らしていけそうと思っていた矢先のことだった。


「────おい、罪人ども!寝坊してんじゃねえぞ!」


いつも見回りや配給をしに、私たちの元へ来ている偉丈夫が何人かの村人を引き連れて、いつも以上に威圧的な態度を振りまきに来たのだった。


険しい顔に、バンダナから少しはみ出る無造作に生えた樺色の髪と、野生的な顎髭。

ぴったり気味のシャツが強調する筋骨隆々とした身体は、きっと今日も明日も私たちに有無を言わせないんだろうな……。


「ぐっすりしやがって良いご身分だなァ、おい!」

「ッ!?十分な睡眠は疲労状態からの回復に──」「大丈夫です!私“は”起きてたので私“は”責めないで!」

「ったく……。通告だ。今日の早朝に行われた村の緊急会議で、罪人であるお前らに“労働”を課すことになった。もちろん、これは当たり前のことだが、罰じゃない。罰はまた追って受けてもらう」

「じゃあ、労働は何だって言うんだ?」

「義務だ。罪を犯した奴を、タダ飯喰らいさせ続ける道理があるか?」


当たり前だけど、この問いに対するここでの答えは1つ。


『ない』。


冤罪でもないんだから、ある訳がない。

もっと言うなら、このままタダ飯を貪ろうとした、イツミさんの図々しさの方が異常だった。


昨日何気なく聞いた話によると、この村のために色々行動するつもりはあるらしいけど、それはそれ、これはこれらしい。


でも、まあ。


「まあ、牢屋の中でとは言っても、食っちゃ寝をずっと続けられるわけがないとは薄々思ってはいたわ。イツミさんはその気満々だったようだけど……。で、ちょっといいかしら?労働って具体的になにをやるの?」

「村の雑用だ。農業林業その他諸々朝から晩までこの村に尽くしてもらうぞ」


すっごい抽象的。

流石に専門性が高い仕事は要求されないと思うけど。


「朝から晩まで……。少し曖昧だ、具体的な時間を教えてくれ」

「ああ?……んー、そうだな。大体、朝の5時から夜の6時ぐらいってところじゃねェか?別に良いだろ?お前らどうせ暇なんだから」

「あ、朝の5時から……晩の6時まで……!?────なあ、俺らはお前たちへ謝罪の用意ができている。どうか別の形で」

「うるせェッ!!!」 


通告をしに来た偉丈夫の村人が檻を叩き、イツミさんを黙らせた。


イツミさんの申し出が当然聞き届けられる道理もなく、ましてや、最後まで言わせることすらも許されない。


そりゃ、そうされて当然と言えば当然だけど、村の人たちの雰囲気は昨日までのそれとちょっと変わっていた。


「お前、どうせこの牢屋での生活が嫌になって、適当に謝罪でっち上げておさらばしようとしてんだろ。見え透いてんだよ、薄汚ェ魂胆が」

「この生活と早くおさらばしたいのは否定しないが、謝罪の気持ちが固まっているのは事実だ。この村へ俺が下げられる頭がまだあるのなら、幾らでも喜んで下げよう」

「イツミさん……」

「だから、別の方法で」

「本当に、お前らの心に謝罪の気持ちが刻まれてんなら、この村のために血と汗を流せっつってんだよ。口じゃ信用できねェ、行動で示せや」


そう言い、偉丈夫が牢屋の鍵を開け、私たちを拘束してから外へ出す。

そして、引き連れていた数名の村人が書類やペン、本らしき物を持って膝立ちしている私たちの前へ立って、重々しく言葉を発し始めた。


「これより、奴隷契約の儀を行う。この村には奴隷商人や契約師はいないからな、色々簡易的になっちまうが、とりあえず隷属させるってことなら何の問題もない」

「待て……奴隷契約だと……?まさか、俺らを奴隷にするつもりか?」

「他に誰がいるんだ?安心しろ。奴隷契約っつっても、技術的な問題でお前らへ課す縛りはたった1つだ。『サーク村のために働け』ってな」

「奴隷契約……!そうくるのね」


“奴隷契約”。

他者の行動を縛るという点に於いて、最も一般化されている手段の1つに、奴隷契約が挙げられる。


必要なのは、契約者と隷属させたい対象者の命の情報──基本的に用いられるのは血液や髪──。

そして、対象者が契約者に隷属するという意思。


命の情報、隷属する意思。

これら2点を契約者が支配し、その証明となる魔力でできた印を対象者の身体に刻む。


刻まれたら最後、契約者が契約を破棄、もしくは破棄される条件──色々ある──が整わない限り、刻印が対象者を縛り続けるのだ。


奴隷の売買・契約のプロフェッショナルである奴隷商人や、自己と他者のみならず他者と他者間の契約締結を生業としている契約師ならば、力量と力関係次第だけど、対象者に膨大な数の縛りを課すこともできる。


一応、素人が隷属の首輪や錠といった道具を介して契約した場合、奴隷契約自体は結ばれるけど、縛れる事項も少ない。

あと、その道具もめちゃくちゃ高価らしい。


んで、今回行われている契約の儀は、奴隷商人らとは違ってごく普通の村人が行っているものっぽいので、縛れる事項の数は限られているはず。


でも、まあ、イツミさんはあんまり納得がいっていないようで段々と声を荒げていった。


「馬鹿げている!こんなことが許されるのか。俺の意思でこの村に尽くすと決めているのに、それを強制させられるのはなんか違うだろう!」

「“言うは易く行うは難し”みたいなことじゃないですか?まずは行動を刷り込ませるんでしょう。それに、許すも許さないもサーク村はエスの街領。エスの街は部分的にだけど奴隷制を認めています。私たちを奴隷にしても、なんら罪に問われることはないです」

「エスの街は神のお膝元じゃなかったのか。人権を無視する奴隷制を黙認しているとか、神ども最低だな」

「下界だけの力じゃ乗り越えられない状況は介入するけど、そうじゃない場合は介入しないのが神界の方針だからしょーがないでしょ……」

「言い換えれば、自分らに都合が悪くなったら介入するってことか」

「否定はしませんけど……ってひぃっ!!」


村人が、無言で私とイツミさんの首元にナイフを突きつけてきた。

怖い、めっちゃ怖い!


「…………命惜しくば従え、か。この際俺の命なんて幾らでもくれてやる、と言いたいところだが……」


怯えまくる私とは対照的に、不満を垂れていたイツミさんは至って冷静にこの状況を把握していたようだった。


冷静すぎるので、もしかしたら反抗でもするのかと思いきや、私を一瞥した後、溜息を1つ挟んで。


「やむを得ない。受け入れよう、お前らの枷を」

「イツミさん!?」


驚くほど大人しく、偉丈夫の申し出を受け入れた。


「従順で助かるぜ。こっちとしても、無益な殺生はしたくないからな。────じゃ、指出せや。ちょっと刺すぞ、俺らは素人だから血じゃねえと契約できねェんだ」

「痛った……!よく創作物で指の腹を噛んで血を出す奴がいるがこれ結構痛────」

「うっせェなお前」


刃物で指の腹を少し刺し、出てきた血を数滴ほど紙の上に垂らす。


その紙は、それなりの値段で流通している奴隷の契約書で、つらつらと書かれてある文字の下には陣が2つ描かれてあり、その右側の陣にイツミさんの血が垂らされた。


ちなみに、なんで血よりももっと手軽に採取できる髪や毛にしなかったのかという話だけど、奴隷商人や契約師ならともかく、ど素人の村人が髪を媒介に奴隷契約を結ぼうとしても、命の情報量が足りないために、契約が結びにくいから。


“奴隷契約に一般人が手を出すなら、まずは自分の指に切り傷を入れる度胸を身につけろ”って伝わっているぐらいなんだから、血を用いた契約がいかに手軽で強固なのかが見て取れる。


そして、それは血を用いなくても契約を結べる者がいかに希少かってことの裏返しでもあるんだけど。


「血の鎖は、魂の鎖。空より高く、海より深く、大地より広い縛りと契りを、契約を司る女神の名の下にここに結ぶ」


詠唱が終わると、イツミさんの右手の甲に魔法陣みたいなのが浮き出てきた。

間違いない、契約紋だ。


契約紋は、奴隷契約書に書かれてあった陣と一緒の形をしていて、これでイツミさんとあの偉丈夫は晴れて奴隷と契約者という関係になったんだろう。


「よし、次はお前だ」

「はいはい。指のお腹をちょっと刺すだけで良いからね?ズタボロにしないでよね」


こうして、私たち2人は『サーク村のために尽くすこと』という縛りを刻まれた奴隷になった。

ただ、縛りの下に。

契約紋は何時だって君たちを見ている。

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