ジャンル瞑想、迷想……迷ランニング
エッセイ第二弾。
駄文の垂れ流しですが、よろしくお願いいたします。
前略。
好きに書き散らしているとですね、ふと、手が止まりました。
――これ、ジャンル、なに……?
独断とマイルールで。
恋愛が主体、あるいは根底にあるのが恋愛であるなら、それは立派なジャンル恋愛の作品。たとえ恋愛要素が1ミリ、いやさ、0.1ミリであろうとも、ジャンル:恋愛で間違いなし。
キスシーンなし? 好きも愛してるも言ってない? お手手を恋人繋ぎどころか、触れ合うことさえ無い関係?
大丈夫。それでもキャラクターの行動原理や大元が「愛」であるなら、それはジャンル:恋愛だと、声を大にして叫んで良し。許す。
繰り返しますが、独断とマイルールです。
自分の好きな作品で、恋愛要素が0.5ミリな異世界恋愛作品ありますが。あの作品での、キャラクターの行動の根底にあるのが「愛」なので、ジャンルは異世界恋愛、自分の中でも恋愛カテゴリに分類されてて、おーるおっけー、問題ないのですよ。
因果という言葉から。因が恋で、途中経過がどれほど、紆余曲折、艱難辛苦、枝葉末節てんこ盛り、だろうと、迎える果が愛なら――それがどのような悲喜こもごも多種多様な、賛否両論な結末であっても――ジャンル恋愛で良し。
極論、行動原理が恋愛だったら、たとえスプラッタでホラーな結末になっても、ジャンル恋愛ですぅぅぅって作者が言い張ったら、それはジャンル恋愛で良いんじゃね? という。いや、まぁ、極論ですが。
それで、ですね。原因に愛も恋もないのに、結果的に恋愛に辿り着いちゃった場合は? 具体的に言うと、婚約破棄っちゃって救いに現れたヒーローと恋愛エンドの場合?
まぁ、普通に考えて、恋愛ですよね。
原因、スタート地点に恋愛がなくても、辿り着いた先が恋愛エンドなら、ジャンル恋愛、はい。
ただ婚約破棄っちゃった場合は、報復に尺を取るか、新たなヒーローとの恋愛を詳細に描くかで、ジャンル分岐するような気が。要は、どっちを主体に置くか、なのかな……?
報復を主体に置くなら、文芸:ヒューマンドラマさんの懐の深さに甘えて、ジャンル文芸にそっと置き逃げで、ok?
自作の前例として。
(ジャンル恋愛)
行動原理に恋愛を持ってきた、七、八割方ハイファンタジーかヒューマンドラマな自作が、「これは政略結婚です」なんですよね。
あれは最初から主人公が片想いしてたし、ヒロインが三分の一しか登場してなくても、結果も恋愛エンドなのでジャンル恋愛。これは迷いません。
(ジャンル文芸)
他人が起こした「果(恋愛)」の後始末に右往左往してる「国」の人物の物語を書いたのが、「真実の愛の国(笑)」。コメディかハイファンタジー(異世界)か悩みました。
魔法も出てきてないし、単なる架空国の在り様、その国に生きる人物の考えや動き、人間関係だな、と思ったので、ジャンルはヒューマンドラマ。
ここまで自分の中でのカテゴライズ出来ていているのに、いまだにジャンルに迷うという。
ちょっと今、思いついたお話のネタを頭の中でこねくり回している所なんですが。婚約破棄モノって、テンプレあるので考えやすくって楽、なんですが。
おおよそのストーリー、話のキモなんぞを省みて。
――恋愛してねぇな。
何ということでしょう。婚約破棄モノなのに、恋愛が一かけらもありません。
じゃあ、詳細に書くのは人間関係か? いや、内容、こねこねしてるけど、人間関係というより、能力の解説とか政治情勢? 国の紹介?
それって、なんて世界設定。世界設定の説明な物語って、それって半世紀前のSFだぞ?
ちょっと待て。自分は一体、何を書こうとしている、書きたいのはどこの部分だ、それはジャンルは何になるんだ。
それなりに主義主張、理由があって婚約破棄る……けれども、破棄られた方は無罪。だからといって、婚約破棄った方がざまあ、というには理由があって……こう……国の上層部とか? 政治上からの国全体の騒動につながる話を、とそこまで考えると。
人間関係でもないな、と(ちなみに、「婚約破棄る」は自分造語な動詞です)。
ヒーロー出して、軌道修正を図る?
でもそれって、――イイ女がフラれる、別のイイ男に見染められてハッピー(恋愛)エンドって――ヒロインはちゃんとイイ女だったんだぞ、見る目の無い男ざまあ、というただの承認欲求。
そんな取ってつけたような恋愛、イヤだよ。
他の、とても素敵なジャンル恋愛作品に対して、失礼では。
ドアマットヒロイン、ヒーロー現れ、ハッピーエンド、百万回は読んだ展開ですが、よそ様の書かれるヒロインをかっさらっていくヒーローは、手を変え品を変え、いろんな種類がいて、ちゃんと格好良い。付け足しのような、お刺身の菊みたいな存在じゃない。
翻って……はい、今、自分がこねくり回してるお話の、軌道修正のために出そうかな、なんていう恋愛男性――そんなに格好よく書ける筆力は、ない!!!
初期設定通り、恋愛無しにしてしまう? 婚約破棄の後、お一人様エンド、という少数派なストーリーにしてしまう? 最後、恋愛エンドのつもりだったけど、もう相手側の登場ストーリー、没にする?
ストーリーの(結末)改変にまで及ぶ、ジャンル考察。ここらへんで、迷走さんがクラウチングスタートを切りました。
さて。
起因は婚約破棄、それは間違いない。しかしながら、それに恋愛は無い。
相手を非難して、グループ(婚約関係)から排除(破棄)。
――それって、追放?
追放モノ、それは、ハイファンタジーの大型テンプレ!
ハイファンタジーにだって恋愛要素はある。いや、ハイファンタジーにこそ、ハーレム(恋愛)がある!
愛のない婚約破棄から、政治や国の情勢を踏まえた政略エンドな物語、ジャンルはハイファンタジーでよろしいか。こねこねしている途中でヒーロー登場がなくなって、恋愛要素無しになっても、ハイファンタジーでノープロブレム?
このようにして、迷走さんがマラソンし始めました。恋愛要素の無い婚約破棄は、ニアリーイコール、追放。
え、これジャンル、ほんとにあってる???
一応、自分なりの、ジャンル区分です。ミステリ系はジャンルに迷わないのですが、他の作品は境界線が曖昧です。
投稿ジャンルに迷う書き手の方々、それなりにおられるのではないかな、と思いながら書きました。
共感していただけるなら幸い、いやいや違うよというご意見、大歓迎。また、ジャンルに一家言お持ちの方は、拝ませていただきます。
暑い中、書きかけで筆が止まって、勢いのまま脳内の迷走を綴りました。
ジャンル:エッセイの、自由に乾杯!
追記、このエッセイで語られている作品、何とか完走しました。
「座右の銘は常在戦場」
~テンプレ転生、スーパーハイパーウルトラゴージャス美人なわたし~
それでは、長々と駄文にお付き合い下さり、ありがとうございました。
暑さ、プラス、新型コロナウィルスの何度目かの再流行。そして今まだ七月、これから夏本番八月九月が待ち構えているということに戦慄を禁じ得ません。
皆さま、ご自愛くださいませ。