エピローグ ペンギンとは人に鳥と書くと見つけたなり
魅惑のご褒美タイム。
人生最高の一夜を終えて、琥珀達は再びダンジョンを探索することになった。
「今回の冒険は前回の続きから。つまり、第二階層からの攻略になります」
シャーロットが一同を見回して、ゆっくりと語る。
「最近では、何故かダンジョンの各階層に本来よりも強い魔物が出現しています。先日のワームも同じです。皆さん、くれぐれも注意してまいりましょう!」
「ああ、私達ならば必ずできる! みんなで元の世界に帰ろう!」
揚羽が引き継いで、力強く宣言をした。
「ん、がんばる。アンバーも」
「キュイキュイ」
ヘリヤに手を握られて、琥珀はしっかりと頷いた。
彼女達の顔を見ると昨晩の出来事が蘇ってきて、鼻血が出てきそうになってしまうが……どうにか堪えながら、決意を固める。
「キュイ!」
(ヘリヤさんは僕が守る! 他のみんなもだ!)
ヘリヤも。
揚羽も甘井も。
付き合いの浅いシャーロットも。
日本にいた頃に自分を苛めていた柊木でさえ。
今の琥珀にとっては、守るべき対象となっていた。
(引きこもりの時間は終わった。これから、どんな試練が待ち受けていたとしても僕は絶対に逃げないぞ!)
琥珀はもう引きこもりのニートではない。
召喚獣のペンギンであり、氷のフェニックスなのだ。
何度、破れることがあっても必ず蘇る。蘇って、彼女達を守ってみせる。
ダンジョンの魔物が相手でも。
イジメっこ達の悪意が相手でも。
国を巻き込むような陰謀が相手でも。
君を守る。
だって……おっぱいが柔らかかったから。
「いこ、アンバー」
「キュウ!」
琥珀はヘリヤの手を握りしめて、ダンジョンへと入っていった。
それから先も、琥珀には多くの苦難と試練とご褒美が訪れた。
五人の美女と美少女に可愛がられたり、かつて自分を苛めていたクラスメイトと相対したり。
クラスメイトの女子が抱えている問題に首を突っ込んだり。
琥珀こと召喚獣アンバーの戦いは、それから先も続いていくのであった。
おわり
これにて物語完結となります。
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