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AIに仕事を奪われたトラック運転手

作者: エドゴン

【1.序章】


マネヒコはコンビニバイト、交通誘導員、ゴミの収集など今までに色々なお仕事を経験してきました。そして今回はトラックの運転手にチャレンジしてみたいと思い、就職活動をして小さな会社ではありますが無事にトラック運転手として就職をすることができました。


マネヒコ「よし!頑張るぞ!」


トラックの運転手は初めてだったため最初の1ヶ月間は指導員と一緒に実践研修をしました。実際にお客様の荷物をトラックに乗せ、目的地で下ろすという作業を教えてもらいました。


マネヒコ「トラック運転手は楽しいですね。」


指導員「それは良かったな。でもAIの発達によって、トラック運転手の先行きは不透明だぞ。お前は生き残れるのか?」


マネヒコ「わかりませんが、なんとかなると思います。」


指導員「気楽でいいな。俺は休日にプログラミングの勉強をしてIT業界に転職をする予定だ。このままトラックの運転手を続けるつもりはない。」


マネヒコ「それはすごいですね。」


【2.独り立ち】


指導員からの研修も終わりマネヒコは一人でトラックの運転をすることとなりました。


指導員「俺からの研修は終わりだ。教えたことをやればいい。頑張れよ。1ヶ月間お疲れ。」


マネヒコ「ありがとうございました。頑張ります。」


マネヒコは一人で出発しました。マネヒコが担当するルートは6時間の長距離運転をすることになっていて、体力的にも負荷の大きなルートになっています。


早速マネヒコは、自動車用品店から購入してきたスマホホルダーをトラックのエアコン部分に設置しました。


マネヒコ「うまく電波が入るかな?」


マネヒコはスマホをスマホホルダーに設置をして6時間の長距離運転に入りました。休憩は3回できる予定です。およそ2時間に1回の休憩ができます。


マネヒコはYouTubeを視聴しながらの運転を開始しました。


マネヒコ「よし、YouTubeが流れたぞ。運転をする場所が比較的都会だからスマホの電波も入りやすいな。」


マネヒコはYouTubeを楽しみながら6時間の長距離運転も無事に終了。一人でも十分にお仕事はできると思えたので自信がつきました。


マネヒコ「YouTubeを見ながらお仕事ができるなんて、なんという素晴らしい仕事なんだ。トラック運転手いいねぇ。過去にやってきたコンビニバイト、交通誘導員、ゴミの収集よりかなり楽しいな。」


マネヒコは天職を見つけることができました。マネヒコは毎日真面目に働き、仕事もコツを掴んできました。そして長距離運転の時にはYouTubeを視聴しながら優雅な空間でお仕事を楽しみました。


【3.AIの進歩】


時代の変化も凄まじく、AIによる自動運転車が開発されていきました。


そして3年後。


社長「AIによる自動運転車を我が社にも導入することとなった。まずは10台。この10台は自動で目的地まで運転され、着いたら作業員さんが荷物をトラックに積み、再び出発。次の目的地に着いたら作業員さんが荷物を下ろす。完全に運転を自動化されたトラックだ。」


マネヒコ「おお、すごい!」


社長「そこでだ、計算をしてみたのだが、10人の社員には大変申し訳ないのだが会社を辞めてもらうことにした。ベテランの社員には残ってもらい、新人から10人は今月末をもって退職とする。会社都合退職だからすぐに雇用保険も受給できるから安心だ。これが我が社の方針だ。いいな。」


マネヒコ「ええっ!俺も10人に入っているじゃないか。そんな・・・せっかく3年間も仕事をしてきてトラック運転の技術も身に付けてきたのに。」


そして月末がやってきた。


社長「今までご苦労であった。他の会社に行っても頑張れよ。」


マネヒコ「はい。ありがとうございました。」


マネヒコは仕方なく返事をしました。


【4.無職となったマネヒコ】


マネヒコ「ああ、無職になったな。これからどうしようかな?お金もないし、とりあえず雇用保険をもらいながら生活をして、それから就職活動をするしかないか。」


マネヒコはハローワークへ行き、雇用保険の手続きをしました。そして就職活動を始めることにしました。


マネヒコはハローワークで「派遣社員求む」という広告を目にしました。マネヒコは今までコンビニバイト、交通誘導員、ゴミの収集、トラック運転手という仕事をしてきましたが、どれもスキルが身につくような仕事ではなかったため、自分に自信が持てずにいました。


マネヒコ「特にこれといった特技やスキルもないし、派遣社員でもやってみるかな?」


マネヒコは広告に釣られて派遣社員に応募をすることにしました。派遣会社に登録をするだけですぐに仕事が見つかるという楽な道を選択したのです。


【5.絶望】


マネヒコ「俺は何をやっても駄目だな。トラック運転手を3年も頑張ってきたがリストラされ、なんの技術もなく、なんとなく生きてきた。あ〜あ、何やってるんだろ俺。ついに派遣社員か。落ちるところまで落ちていくな。」


派遣社員として働き始め、気づいたことは、今まで当たり前にもらえていたボーナスがなくなったことでした。


マネヒコ「派遣社員はボーナスなしか。厳しいな。給料日までギリギリの生活はつらすぎる。」


マネヒコは社会の厳しさを痛感しました。AIによってトラック運転手という仕事を奪われ、絶望を感じたのです。マネヒコはその後もギリギリの生活を続けていったそうです。

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