47回目 群がる敵への効果的な一撃
圧縮されたものの解放。
それは絶大な破壊力をもたらした。
火の付いた爆薬のように破裂していく気の塊は、集まった化け物を一掃していく。
爆心地を中心にして。
拡散していく衝撃に化け物達が吹き飛ばされていく。
体が吹き飛ぶという程度ではない。
体そのものが破壊されていく。
密集していた化け物は、それにより次々と破裂していった。
一度に大量の化け物が倒れていく。
それらは吹き飛んで死ぬと同時に玉へと変わっていく。
それらを念動力で回収し、更に気力を集めて爆発させていく。
次々に起こる破壊の衝撃。
それは数多い化け物を次々に圧倒していった。
「やれ、どんどんやれ!」
後ろに続く仲間にもそれを促す。
「分かった!」
「いくぞ!」
カヲルやトモルが続く。
アスマも無言で爆発を発生させていく。
なぎ倒されていく化け物。
その後に残る玉。
その玉が新たな起爆剤になって、別の化け物共を倒していく。
タクマ達が進むごとに、倒れる化け物は増えていく。
「右と左にも行け。
化け物が逃げるとまずい」
「はいよ」
「行きます!」
カヲルとトモルが返事をして左右に向かっていく。
可能な限り化け物を取り逃がさないように。
包囲にはならないが敵を取り漏らす可能性は減る。
ここで決して逃さないようにしていく。
確実に全てを殲滅していけるように。
中心はタクマとアスマで撃破し。
周辺はカヲルとトモルで消し飛ばしていく。
抵抗できる化け物はいなかった。
いずれもタクマ達に迫ってくるが、接触する前に倒れていく。
化け物の数と勢いよりも、タクマ達の爆発の方が威力が上だった。
だが、タクマ達も余裕があるわけではない。
気力の消耗も激しい。
一回の爆発で大量の化け物を倒していけてもだ。
それによりすぐに次の爆発の材料が揃う。
しかし、広範囲の爆発を起こすには、玉をいくつも使わねばならない。
玉は化け物を倒せば手に入る。
だが、手に入れた瞬間に使っていく。
手には入る数の方が多いが、安心は出来ない。
化け物の数はあまりにも多いのだから。
それに、気になるものもあった。
化け物が集まってる中心にあるもの。
先ほど見たような、化け物によって作られた濁った沼。
気が淀んでたまってるそれは、よからぬ何かを予感させた。
「あれを壊せ、絶対に!」
他の者にもそう伝えていく。
誰でもいいからやって欲しかった。
先ほどのような巨大な化け物が再び出てこないように。
しかし、その願いがかなうかどうか。
化け物は多く、気のたちこめる沼に近寄るのも難しい。
その沼には、タクマ達に向かってこない化け物が次々に飛び込んでいる。
身投げの自殺…………なんて事は無いだろう。
よからぬ何かを感じさせる行動。
それを見てタクマは焦るが、化け物が邪魔で接近できない。
群がってくる化け物が邪魔になる。
それでもなんとかしようと、沼までの間に凝縮した気を直線上の放り込んでいく。
並んだ気の塊。
それらは次々に爆発して化け物を倒していく。
道のように開かれた空間があらわれる。
「あとは任せた!」
叫んでその道に突入していく。
能力をあげて瞬時に。
化け物がそんなタクマに殺到しようとする。
道が徐々に狭まっていく。
その道に再び爆発を発生させていく。
道を作りながら先へと進む。
その背後に化け物はまわっていく。
通り過ぎようとしたタクマを追いかけるように。
だが、それらはタクマの後から進むアスマによって阻まれる。
振り向く前に爆発がおこり、化け物は倒されていく。
後ろから接近しようにも、まずアスマをどうにかせねばならない。
また、左右方向からもカヲルとトモルが攻撃を仕掛ける。
そちらにも化け物は習性で向かっていく。
化け物は三方向に分散して、タクマへの追撃は緩んでいく。
それでもタクマにかかる圧力は相当なものだが。
しのげない程では無い。
そうして敵をしのぎつつ、タクマは化け物によって形作られた沼へと至る。
そこからは濃縮された霊気が放たれていた。
決して良いとは思えない何かがそこに込められている。
そう感じた瞬間に、気力をのせた一撃を沼の外縁部に叩き込んでいった。




