27回目 行動は無駄にならずに結果が出ていく
動き出したタクマ達は、住宅地にて化け物を次々に倒していく。
玉の力を出し惜しみする事なく使っていく。
そして、救出した者達に玉を渡していく。
自力でどうにか出来るように。
そこは昨日と変わらない。
問題のある人間にも出くわさない。
力を使って探ってみるが、人間性に問題のある者はいない。
おかげで、安心して玉を渡していける。
ここは本当にありがたい。
「一人くらいはそういうのがいると思うんだけど」
多少気がかりではある。
問題のある者というのはどこかに潜んでるものだ。
表向きは人当たりがよくても、裏では色々企んでるといった。
そんな輩がそれなりにいるものだ。
なのだが、今のところ、出会った者達の中にはそういった者はいない。
ありがたい事ではある。
だが、同時に不思議でもあった。
疑念や疑問と言ってもよい。
(おかしくないか?)
いくら何でも、ここまでまともな人間が揃ってるのも不可解だった。
真っ当な人間が多すぎる。
それしかいないと言ってよい。
こうなると首をかしげたくなる。
いずれも誠実な者達ばかりだ。
それは良いことではあるのだが。
(どうなってる?)
それしかいないと逆に異常ではある。
あるべき美しい姿ではあるのだろうが。
しかし、世の中善人ばかりではない。
どうしようもない性分の者も残念ながらいる。
それが見当たらないのが不思議だった。
良いことも立て続けに続くと違和感を感じる。
それで損をしてるわけではないのだが。
むしろ得をしてるのにも関わらず。
何か裏があるのではないかと思ってしまう。
だが、あずかり知らぬところで何かが動いてるのではないかと。
今は良いが、そのうち何か問題が発生するのではないかと。
ある日突然、大きな問題が発生するのではないかと。
そんな心配をしてしまう。
(考えすぎならいいけど)
そう思うも、懸念や疑念ははれない。
そうでなくても、異常な状態だ。
これ以上面倒な事が起こらない事を願っていく。
ただ、タクマの不安をよそに、目の前の問題は良い方向に進んでいる。
化け物を倒し、救出できた人々が戦力になっていく。
戦闘に参加する者が増えて、化け物の駆逐や駆除がどんどん進んでいく。
おかげで、会社周辺の地域が次々に解放されていく。
時間が経つにつれて、その範囲は広がっていく。
タクマ達が解放した地域が、更に近隣の地域を解放していくからだ。
化け物退治に参加する者は、やはりそれほど多くは無い。
だが、タクマ達以外にも安全圏の確保に乗り出す者達がいる。
そういった者達が、近隣まで遠征して化け物を倒していく。
発端となったのはタクマ達である。
その動きは大きなうねりになっていく。
好循環が生まれ、次々に周辺が平穏になっていく。
数日もすると、会社周辺だけでなく、もっと広い範囲が安全になっていった。
化け物を倒した事によって。
一週間もすると、市内全域がほぼ安全地帯になった。
その動きは近隣にもひろがり、更に安全圏をひろげていく。
そして、他の地域でも似たような動きがあり。
それらとの合流も果たしていく。
タクマ達もそういった動きに参加している。
他の市町村の有志達とも合流し、共に残った化け物を駆逐していった。




