26回目 化け物をたおす、最終的には自分達のために
【ここまでのまとめ】
・朝、出勤中に人が化け物になり始めた。
・必要なものを取りに帰って、あらためて出発。
化け物を轢いたりして安全確保。
・化け物が残す、不思議な力を与えてくれる玉も入手。
・生き残ってる人も拾って会社に。
生き残りが集まってきてる。
・家にいるより人の多い会社に避難したいという者も集めていく。
集まったところで行動開始。
【では本編へ】
「それじゃ、行くか」
翌日。
車に乗り込むタクマ達は、化け物退治へと向かっていく。
今日は昨日とは別方向。
会社周辺の安全確保を旨としていく。
出来るだけ多くの人を助ける。
まずはそこから、という事になった。
人道的な見地からの話ではない。
極めて実利的な理由によって。
なんだかんだで人は必要になる。
化け物を倒すにしても、人数がいなければどうしようもない。
相手は数が多く広範囲に広がってるからだ。
これが、相手が一カ所に固まっているなら話は別だっただろう。
少数精鋭で突入して、集まってる化け物を撃破すればよかった。
だが、現実はそうではない。
多くの人間が変化した化け物は数が多い。
当然、様々なところに出現している。
点ではなく面を制圧している。
それに対抗するには同じように数が必要だった。
一人一人の力で化け物に勝っていてもダメだ。
相手が広範囲に展開してくるなら、こちらも同じく広範囲に展開するしかない。
でなければ数に押されて負ける。
質がどれだけ高くても意味は無い。
その数を確保するために、生き残りを助けねばならない。
結果として人を助ける事にはなるだろう。
だが、そこには実利と打算が確かにある。
それを承知でタクマは住宅地の解放に向かっていく。
相手がどう出るかは分からないが。
それでも生き残りを助けるのには意味がある。
例え、協力が得られなくてもだ。
化け物退治に参加しないなら、それは仕方ない。
誰だって命は惜しい。
無理して危険に飛び込む必要は無い。
それでも問題は無いのだから。
他の場面で活躍してくれれば。
安全確保の為に化け物退治は必要だ。
だが、安全を確保すればそれで終わりじゃない。
そもそも、安全地帯を取り戻すのは、生活の為だ。
生活を支える為に働く者達が必要になる。
田畑を耕す。
物を作る。
物を運んで売る。
化け物を倒すのは、そういった事が出来るようにするためだ。
そして、そういった事をする者達が必要になる。
そこに従事してくれればよい。
その為にも化け物を駆逐していかねばならない。
少しでも安全圏を確保するために。




