23回目 ネットを通して見る世界も酷いものだった
「他にも色々あるけど。
とにかく酷いもんですよ」
ヒタチのいう通り、酷い有様だった。
「アメリカとかじゃ、結構どうにかなってるみたいですけどね」
一人一人が手にした銃で化け物に応戦してるという。
似たような事は、銃器所有が認められてる国では行われてるようだ。
撃退したところを動画にしてあげてる者もいる。
そこは素直に羨ましいと思った。
「それでも化け物相手に苦戦してるようですけど」
問題なのは数だった。
銃器があっても、相手の数が多ければ対処が難しくなる。
当たり所では倒れる事なく襲ってくるくらいには強靱でもある。
そんな化け物相手だから、銃を持ってると言っても安心は出来ないようだ。
「それと、玉の事も分かってきてるようです。
使い方を配信してる人も増えてます」
確かにその通りで、いくつかの動画。
そしてSNSには玉の事をあげる者も出てきている。
「これを見て、化け物を倒し始める人も増えてくでしょうね」
「そうなったら、この状況、もう少しおさまるかもしれないな」
そこは期待したいところである。
「ただ、日本だと」
「まあね」
銃器など日常の中に存在しない。
そんな日本では、対処は遅れるだろう。
「上手くいってほしいけど」
「あまり期待は出来ないですね」
こればかりはどうしようもない。
「でも、御津来さん。
御津来さんも化け物を倒して玉をとったんですよね」
「ああ、あるぞ」
そう言ってヒタチに渡す。
「ほら」
「わっ!
これ、本物ですか?」
「そうだよ」
「へえ……」
もらったヒタチは興味をひかれたようだ。
「上手く使ってくれ。
そんで、明日からがんばってくれ」
「ええ、はい。
……って、どういう事なんで?」
「明日から君も化け物退治にいそしんでくれ」
「俺が?!」
「人手が足りないんだ。
分かってくれ」
「ええ……」
納得できないといったそぶりを見せるヒタチ。
しかし、今は人手が欲しい。
少しでも動ける奴がいるなら、そいつを使いたい。
「俺、運動苦手なんですけど」
「安心しろ、こいつを使えばそれくらい簡単に補える」
「そりゃそうですけど」
「最悪、こっちの仕事を片付けてくれてもいいけど」
そう言って、たまってる仕事をさす。
それを見たヒタチは、大きく息を吐いた。




