1回目 世界が変わった日
【前書き】
とりあえずお願いを先に。
・評価点は出来るだけ最後までとっておいて
・もし、点を入れるなら、ブックマークで様子を見てほしい
・あるいは、星一つで最初はとどめるとか。
貰えるのはありがたい。
だけど、序盤でいきなりもらえると、気が引けるので。
・絶対評価しないと言うなら、星一つでも入れてはいけない。
入れたら点として計上されるから。
それって、小なりとも評価してるって事になるので。
念のため注意をしておく。
・あと、面白かったら宣伝とか拡散とかしてくれるとありがたい。
もちろん、場所柄とか規約とか色々な事を踏まえたうえで。
やっちゃいけないところではしないでもらいたい。
長々と書いたが、これを最初にお願いしておきたい。
【では、本編へ】
(…………なんだ?)
御津来タクマはなんとなく違和感をおぼえた。
何に、というのは分からない。
ただ、何かが変わったような気配を感じた。
何の変哲もないいつも通りの日常である。
この時も自転車にのって出勤中。
最寄りの駅まで向かうところだった。
しがない派遣社員を続けて、気がつけば30代も半ばを突破した。
うだつの上がらない日々を、今日もいつものように繰り返す。
そのはずだったのだが。
(なんだ…………?)
自転車を止めて周りを見渡す。
だが、特に違いを見つける事は出来ない。
いつもと同じ町並みが続いている。
そう思うのだが。
(なんか……違う……)
そういった感覚をおぼえるのは初めてではない。
趣味でやってるキャンプで感じる事がある。
たいてい、それは天気の変化の予兆だったりする。
なんとなく分かるようになったのだ。
雨の気配が来てるとか。
もうすぐ晴れるだろうとか。
それと似たような感覚だった。
何かがある、何かが起こってる。
それが伝わってくる。
ただ、それが何なのかが分からないだけだ。
少なくとも、天気ではないような気がした。
その原因はすぐに分かった。
目に見える形であらわれてきた。
丁度自転車を止めた先。
距離にして10メートルも無いような。
そこにあるバス停で。
朝という事もあって、そこには通学・出勤する者達が集まっていた。
全部で5人。
そのうち1人がうずくまっていった。
(なんだ?)
気分でも悪くなったのだろうか、と考えながらそちらに近づいていく。
関わる義理は無いが、放っておくほど薄情にもなれない。
最悪、救急車くらいは呼ぼうと思っていた。
しかし、そんな事をする必要もなくなった。
うずくまっていた1人は体を震わせながらうつ伏せに倒れていく。
その場に居た他の者が声をかけていく。
さすがに心配そうな、怪訝そうな顔をしている。
そんな4人の前で、うずくまっていたものはいきなり体を起こした。
膝をついたまま。
背筋を伸ばして。
頭だけのけぞるようにそらし、顔を空に向けていく。
口を絶叫するように大きく開きながら。
そんな相手に奇異の目を向ける。
バス停にいた4人が。
離れたところにいたタクマも。
そんな5人の前で、倒れていた者は更なる驚きをもたらしていく。
大きく広がっていた口が突き出すように変化していく。
それは犬のように前方に向かってのいていった。
それにあわせて 胴体が細く長くのびていく。
胴体だけでなく、手足も同じように。
来ていた衣服はやぶけ、靴もちぎれていく。
全体的に細長くなっていく。
顔も体も手足も。
異様なその変化はその後もしばらく続いた。
その間、タクマも他の者達もそれを呆然と見ていた。
それがタクマの見た、最初の化け物であり。
初めて目の当たりにする化け物への変化の瞬間だった。
そして。
後に思い出す度につくづく感じるのだ。
これが世界が変わった瞬間だったのだと。