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3話「選択ミス」


「う……まぶしい」


顔に大量の光が差し込んでくる。だがすごく暖かいのでこのまま二度寝に突入してしまうのではないかくらい気持ちがいい。ベットもいつもよりフカフカしている。


「朝か…学校に行かなくちゃ」


自分の体を起こしいつも通りに学校に行く準備をしようとする。昨日は大企業だの異世界に行ってもらうだのなんだか忙しい夢を見ていたような気がするがそんなの現実じゃあありえるはずがない。


「う~んいつもより風が気持ちいい…って風?」


目をつぶったまま動いている俺に涼しげな風が体を揺らす、自分の家の中にいるはずなのになんで風を感じるんだ?そう不自然に考えたあとおそるおそる重いまぶたをあける。


「えっ?!ここどこだ!?俺んちじゃない」


そこには綺麗な青空の下に辺り一面の草原と大きい湖がすぐ近くにある大自然が目の前に広がっていた。昨日のは夢ではなかったのだろうか。


「聞こえる?たつや君」

「この声は確か一ノ瀬さんでしたっけ?」

「そうですよ。もう忘れたんですか、 今イヤホン式の無線機であなたと話ているわ」


女性の声が耳に届く。この見知らぬ景色といい夢にでてきたはずの人の声を今このとき実際に聞いてるということはこれが夢ではないことは十分にわかった。


「俺…異世界にきたんですね」

「ワープは成功みたいだわ。あなたの体も異常はないし今のところは良好ってところね」


そうだった俺は異世界移住のための被験者としてこの世界に送られたんだった。まだ寝ぼけてるのかいまいち実感というものがない。


「さゆりとなおとはどこにいますか?周りを見渡してもいないんですが」

「二人とも君とは別々なところにとばされたみたいなの。無事ではあるみたいだけどね」


だとすると二人を自力で探さなきゃいけないのか。かなりきついけど、はやく合流しないといけないな。


「じゃあ早速だけどあなたのステータスをひらいてく

れる?」

「わかりました。えっと…こんな感じかな?」


手のひらを空中にかざすと機械音が一瞬きこえて白い画面が目の前に現れる。そこには俺の状態やレベルなど細かくかかれていた。


「レベル99で、スキルポイントが1000か… って1000!?」


RPGゲームでもみたことないぞこんな桁。


「最初の被験者であるあなたへの企業側からの贈り物よ。大事につかいなさいね」

「ありがとうございます!」

「だけどBプランでサポートできるのはここまで。

あとは自力で頑張りなさい」


マジでこれだけなのか。せめて初期装備くらいは欲しかったなぁ、いまだに制服のまんまだし。


「大丈夫です!余裕ですから」

「すごい自信ね。私が心配するまでもなさそうね。じゃあまた1年後に会いましょう」


一ノ瀬さんは最後に期待してるわと言うとそのまま通信が途切れてしまった。


「じゃあさっそくステータス!!」


そう叫ぶとさっきと同じステータス画面が

目の前に現れる。


「えぇと魔力、筋力、体力、精神、技量、耐久値…いろいろあるな」


ゲームとかで毎回でてくるレベルが上がったら必ずやるようなシステムではあるがゲーマーな俺でもやっぱり迷ってしまう。


「この「おまかせ」ってのは何だ?」


たぶんランダムでちょうどよく振り分けられるとかだろうな。


「ちょっとやってみるか…ほいっと」


試しにだけやるつもりで押したはずだったのだがまさかこれが自分の人生に大きな打撃をあたえることになろうとは今このときの俺は知らない。


「おお!いい感じに力が上がるのを感じるぜぇ

それにほら体も大きくなって…へ?」


あれ?なんか俺の身長急激に伸びてね?つか腕や脚も太くなってるんですけど。


「ビリィ!!」


ついには勢いよく制服が破けてTシャツとパンツだけになる。


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」


異変に気づいたときにはもう遅かった。俺は近くにある湖に映る自分をみた。


「なんじゃこりゃー!!」


身長は3mをゆうに越え、腕や脚は大木並に太くなっている。まるで…いや、どっからどうみても巨人そのものだった。


「もしかしてこれもとに戻んないやつなのか」


俺は急いでステータス画面をみる。そこでは

とんでもないことがおきていた。


「筋力のスキルポイントが1000だと!?

確かに俺は「おまかせ」を押したはずだ」


他の魔力や体力には1ポイントも振り分けられず

″筋力″だけに全てが注ぎこまれていた。


「これどうすんだよ、リセットもできねぇし」


これっていきなりの終了宣告かよ。冗談じゃない、ここは魔法ばかりの異世界だぞ。俺が魔法使えなくてどうすんだよ!


「そうだ、一ノ瀬さんに連絡を!」


耳についてるイヤホンで連絡をとろうとしたがさっき自分がいった言葉を思い出し手がとまる。


「大丈夫です!余裕ですから」


何が余裕だあほぉ!異世界生活開始5分でつんでるとか鼻で笑われるだけじゃねぇかぁ。


「あぁもう!やっちまった〜」


自分の愚かさと恥ずしさに耐えきれず頭をかかえて地面を転がる。もう穴があったらすっ飛んでいきたい。


「オワタ…ハハ…オワタ」


そして今に至る。ほんと俺の人生どうなっちゃうの?


3話「選択ミス」完
















ようやく話が異世界に突入できました!

1話や2話はまとめてプロローグにしたほうが

よかったんですかねぇ。

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