セミの声
成虫となったセミは
その小さな体で
どこの誰よりも
どんな虫たちよりも
激しく自己主張を繰り返す
それはさながら
命の最期の輝きを
最期のほとばしりを
一生懸命訴えているかのようで
ちょっとせつない
しかしその儚くとも尊い命の叫びは
大音量でありながらも
どこか耳に心地よく
そして心に響いてくる
ああ、セミよ
おまえは命を懸けて鳴くのだね
おまえは命を懸けて叫ぶのだね
ただひたすら鳴きながら自己主張を繰り返す
「僕の作品を読んで」
「私の作品を読んで」
「僕の作品を読んで」
「私の作品を読んで」
自己主張が強みのこの世界
君らの気持ちのひとかけらでもいい
その勇気を僕にくれないかい
お読みいただき、ありがとうございました。