初夏
夏の雨の匂いが好き 土埃と水の匂い
郷愁を誘われる
何処か遠い場所への ノスタルジア
いつかの自分の 古い記憶
魂に刻まれた 誰か違う自分の
そんなことを思いながら
雨上がりの路地を行く
水たまりに映る空 白い雲と蒼穹
電線と電柱と
逆さまの世界 引き込まれそうになる
いつか見た景色 小さい頃の記憶
水溜まりに入りたくなる 子供みたいな自分
そんなことを思いながら
雨上がりの路地を行く
胸いっぱいに匂いを吸い込んで
きっとこれからもっと暑くなる
そっとひとり 雨上がりの路地を行く