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ちゃ子の海岸物語

本編で『いじめの芽』は最終話となります。

題名は、おちゃらけ風ですが、内容は、ダーク? な物になってしまっているかと思います。

(もしかして、この題名? 著作権に抵触? ……な訳ないか!)

桑田(サザン)が大好きなので、そして主人公の名がちゃ子だったので……。


 新しい名簿にちゃ子の名前が無かったのは、

多分春休み中に、ご両親、学校、教育委員会等、いろいろな話し合いが持たれ、転校したのであろう。

一緒には卒業式を迎えられなかったが、いい選択だったのかもしれない。

あともう1年、あの地獄のような日々が続く事に比べれば。

そして、中学に行っても他の学区の生徒達と一緒になるだけ、益々『いじめ』が激しくなるかもしれない? そんな事を考えれば……。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 私も中学に入り、いじめを受けた事がある。

その程度は、ちゃ子に比べればかわいい物だが、

私の家は、地元の兼業農家だった。まっ、生活レベルは中の下位かな?


 ある日、こんな事があった。

中学校に入り、制服のベルトが切れ、しょうが無く11歳? 年上のヤンキーだった伯父の使い古しのはくバンを間に合わせでズボンに通し、学校へ行った。

(白バンとは、当時、主にヤンキーの生徒達が身につけるズボンのベルトである。真っ黒な制服に白いベルト、確かにカッコ良かったと思う)


 私は、格好を付ける等の意識も毛頭無く、むしろ恥ずかしかった位であったのだが、番長クラスの生徒、他数名の子分? と一触即発の雰囲気になった。

幸いな事に、裏番(影の番長)の生徒が、私の幼馴染み、近所の遊び友達であったので、その時は難を逃れた。

担任の先生にも職員室に呼び出され、

「何で真面目なお前が、白バンなんかで学校に来たんだ……」と怒られたが、正直、自分自身その当時『白バン』の意味も解らなかったので、怒られている意味さえ解らなかった。


 私はサッカー部に入っていた。今でこそ、Jリーグ等でメジャーなスポーツであるが、どちらかと言うと、当時は、不良達が多く所属するような部活だった。

やっぱり球技の花形は野球部だった。

野球部の応援には、成績の優秀な女子のマネージャーが、そして応援が。

一方、サッカー部の応援には、うんこ座り? をしている様な女子が大半を占めていた。(まっ、それはそれで嬉しかったが)


 ある日練習中、先輩から私だけ呼び出された。

サッカー部の部室では、先輩(3年生)がタバコを吸っていた。

そして、くゆらせる煙の中、

「お前、生意気なんだよ!、お前が今度の部長? か、」と、その先輩二人に殴られた。何の意味も解らなかった。

親に心配させないように、あるいは、学校で問題にならないように……など、そんな考えは全く無く、ちゃ子のいじめ体験もあったので、

「こんな事も少なからずみんなにも有るのかな、みんな内緒にしてるんだろうな?……」

両親にも先生にもちくる事は無かった。


 私に対するこのいじめ?(暴力)のカミングアウトは、今(本稿)が初めてである。私と当事者以外は誰も知らない。

(既に他界してしまった両親も知らない)

現在なら、大問題にしてもいい出来事だったのかもしれないが、そんな意識は当時の私の頭の中には全く無く、平穏無事? を、幼い心で思っていたのかもしれない。


 私は中学を卒業し、進学、そして某企業に就職をした。

今で言えば『パワハラ』だろう……か?、上司からのそんな言動が日々続いていた。

ある日、入社して1年にも満たない時、

上司からの指示を、上司が目論もくろんでいた時間内に終了する事が出来なかった。

すると上司は、

「だから、『百姓』育ちは嫌なんだよ!、これ今晩中に終わりにしとけよ! 終わったら帰っていいから」と、

さらに上司は、

「俺は今日、会社主催のスキーに行くから、必ず終わりにしておけよ!」と、言い残し会社正門前まで来ているツアー用のバスに。


(恐らくその上司は、その時の会話を覚えていないと思う。そして、傷ついてしまった私の心の事など全く、……。でも私の心の中では今でも、言われた時のその情景でさえも、覚えている)


 私には、仕事とは全く関係の無い『百姓』の言葉があまりにも悔しくて、会社のトイレで泣いた。そんな光景を過去にも幾度か見ていたのであろうか、ある先輩が、

「大変だな、お前の気持ち解るよ。あの人は、会社でも有数の部下『いじめ』だからな。でもカンバレよ!」と慰められ、その言葉にどれだけ救われたか、今でも感謝している。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 おっと、私の愚痴等は扨措さておいて、そう、本話に戻さないと、


 ちゃ子の家は学区範囲の最も遠い所にある。

もう少し遠くにあれば、違う学区であれば、あんな悲惨な『いじめ』に遭わなかったのかもしれない。

私は、自転車でちゃ子の家の前を通り過ぎ、何気ない素振りでユーターンをし、もう一度確かめた。

どうやら、引っ越してしまった様だ。人気は感じられなかった。


 ちゃ子の転校後の学校生活も気にはなっていたが、

きっと新しい引っ越し先で、幸せな新たな一歩を歩んでいるのだろう。


 そしてそれは、今でも思っている。


 引っ越し先でも上手くいかず、……。等の噂を聞いた事もあったが、それはそれ、単なる噂と割り切っている。


 そう、人生にはいろいろある。ただ、『いじめ』の本当の『加害者』は、我々大人達、社会であり、その渦に巻き込まれてしまうのが、子供達、

あるいは、ブラック企業なるものに入社してしまった若者達なのかな? と思う。


 私は、ちゃ子の事を思い出すと今でも、

「何か違う方法は無かったのかな?」

『いじめ』を、『ただ傍観していた事』自体が、ある意味『加害者』であったのだろうな、と。

「もっと、自分に勇気があったのなら……」


 小学校1年生からずっとみんなで過ごしていた小学生生活、ちゃ子自身にも落ち度は有ったのかもしれないが、きっと、みんなと一緒に卒業式を迎えたかったと思う。

『何故?』……。


 もう、30年以上も前の事、連絡先も何も解らない。

あの時、ちゃ子は勿論であるが、クラスの人間が負ってしまった心の傷は、絶対に癒せない。せめて、ちゃ子が今は幸せに暮らし、

ドライブで、134号線からの烏帽子岩えぼしいわなど見ていてくれれば、少しは救われるのですが……。


 ~ END ~

 最後まで読んで下さった方、ありがとう御座いました。

最終話は、自分自身の過去も入ってしまいました。

恐らく、『いじめ』の問題は、どの世代でも有ると思います。

だからこそ、せめて、自分自身の『心』の確立期の小中学校時代には、味わってほしく無いものです。

被害者、加害者、どちらにも心の傷は残ってしまいます。

………………

そして、お詫びを!

『ちゃ子の海岸物語』などとサブタイトルを付けてしまい、

タイトルとは、全く違う? じゃねぇか! と。

ちと、強引だったかもしれませんが、ご勘弁を!


ありがとう御座いました。


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