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ソリアナの最後の転生 だからのんびり楽しく旅ぐらしがしたい…だけどなぜかいつも波瀾万丈  作者: 青山心為
第一章

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16/22

16 意識の力と物質のお話

 その夜、ソリアナはお風呂にお湯を張って、ひとりでのんびりと入浴しました。意識の力を使って馬車のキャビンという大きなものを創造したので、ソリアナも家族のみんなも少し疲れが出たようです。三人の姉さんたちは、シャワーを浴びるとすぐにベッドに入ってしまいました。


 ヴェルデ家は大家族なので、寝室がある各階にお風呂とシャワー室がありました。前世で日本に住んでいたことが影響しているのでしょうか、ソリアナはお風呂にお湯を張って入浴するのが大好きでした。姉さんたちは、寒い季節以外はシャワーで済ませることが多く、毎日浴槽を使っているのはソリアナだけなのでした。


 ソリアナは、お湯の心地よさに自然に目を閉じました。身体も心もじんわりと温まって緩んでいくのを感じながら、ソリアナは、今日の疲れを取るために瞑想をすることにしました。


 全身の力を抜いて、深く呼吸することを意識し、頭の中を空っぽにします。頭の中に浮かんでくること、思い出されてくる過去の出来事やそれにまつわる感情などを何となく眺めながら、自分自身の呼吸に意識を向けていると、まぶたの裏側にぼんやりと広がる光が見え始めました。


 その光を見るともなく眺めていると、ソリアナは額の辺りにむずむずとした感覚を感じました。すると、その光がどんどん明るくなっていき、額のあたりに明るい部分が集まっていきました。するとソリアナは、何となくその光の中に光のガイドさんの存在、エネルギーを感じました。


 光のガイドさんのエネルギーを感じながら、ソリアナは、自分自身の内側が穏やかに落ち着き、疲れが取り去られ元気になるところをイメージしました。すべての不要なエネルギーをお湯の中に解放するイメージをしてから、お風呂のお湯を抜いて入浴を終わりました。



 お風呂から上がってパジャマに着替え、寝る準備を整えたソリアナは、ベッドに横になりながら頭の中で光のガイドさんに話しかけてみることにしました。


(光のガイドさん、お話ししてもいいですか?さっきの光は光のガイドさんですか?)


『ソリアナ、私たちはあなたの光のガイドです。あなたとまた対話できることを嬉しく思います』


 すぐに頭の中に光のガイドさんからの返事が浮かんできました。光のガイドさんは続けて言いました。


『私たちは意識であり、意識の光でもあります。あなたがあなたの内に見た光は、私たちの光であり、あなた自身の光でもあります』


(私自身の光でもある……)


『私たちは、時間と空間を越えた後のあなたでもあります』


(時間と空間を越えるとはどういうことですか?)


『魂の設定をすべて解消して物質的な世界、次元での輪廻転生の輪を抜け、意識体、エネルギーの存在になるということです。時間と空間は、物質的な世界、次元にのみ存在する設定です。時間と空間という設定の上に投影されたエネルギーが物質です』


(そうか!私たちの本質は魂という器によって分けられた意識というエネルギーでしたよね?そのエネルギーが、時間と空間という設定をすることで物質のように見えている、ということでしょうか?)


『地球の物理学では、物質は原子が結合して形成されます。原子の中心部には原子核があり、原子核は陽子と中性子からなります。陽子、中性子は素粒子、もっとも根源的な粒子で構成されています。素粒子は設定、情報です。原子核の周りには電子があり、原子核から電子までの距離で原子の大きさが決まります。原子核と電子の間の空間にあるのは、大いなる意識のエネルギーです』


 ソリアナはハートで光のガイドさんとの対話を受け入れながらも、頭がそれらの情報を理解しようと目まぐるしく考えを巡らしているのを感じていました。すると、時間と空間の設定にエネルギーが投影されて物質が存在するように見えるそのシステム全体の情報が、ソリアナの存在の内側に訪れました。


(魂が意識の器であるように、物質も意識のエネルギーの器のようなものなのですね)


『大いなるひとつの意識はふたつ以上に分かれたことで、意志を持って創造することと、意識として体験することができるようになりました。物質は、始まりも終わりもないエネルギーが、時間という設定により始まりと終わりという設定を持ち、空間という設定により形という設定を持ったものです』


 ソリアナにとって、物質ははっきりとそこにあるものという認識でしたが、光のガイドさんの話を聞いてみると、それがすべてひっくり返ったような感じがしていました。そしてソリアナは、今日、家族のみんなの意識の力で馬車のキャビンを創り出したことと、今、光のガイドさんから聞いた物質の話が、自分自身の内側で繋がっていくのを感じていました。


(物質がエネルギーでできているから、私たちは意識の力で創造することができるのですか?)


『純粋なエネルギーの状態から物質を創造するには、物質の材料となるエネルギーと創造するためのエネルギーを使います。それには膨大なエネルギーが必要です。あなた方は物質の材料を用意して、創造するためのエネルギーだけを使っています』


(そうなのですね。今日は意識の力で創造したから、みんな疲れが出て早くに寝てしまいました。一晩休めば元気になりますけど)


『意識の力での創造には、あなたがたの生命のエネルギーが使われています。一瞬で何かを創造することができないのは、一度にたくさんのエネルギーを消費してしまわないように、時間をかけて必要なエネルギーを使うことができるように設定しているのです。一人ではなく複数人で創造を行うことで、ひとりが使うエネルギーをさらに小さくできます。生命のエネルギーは、身体が眠っているときに意識が自由になって、意識の周波数が上昇することで回復されます』


(眠っているのは身体だけということですか?)


『意識はエネルギーですから、眠るということはありません。大いなるひとつの意識であったことを忘れて個として存在しているという設定をしているので、魂の設定は眠っている間も継続しています』


 ソリアナは意識の話を聞くたびに、意識の自分と身体の自分、自分自身が二人いるような気がして不思議な気持ちになりました。そして、自分自身の魂の本質は大いなるひとつの意識だということを、生活の中ではついつい忘れてしまうのでした。


 ソリアナは、意識についてもっと聞いてみたいと思いました。そして、父さんたちもこの話を聞きたいだろうなあと思いました。今日の光のガイドさんとの対話の内容も、ソリアナのブループリントに保存されていることでしょう。起きたらみんなとこの話をしようと、どこか遠くの方で思ったのでした。


(……そうなのですね。たくさん教えていただいてありがとうございました。もう、眠くて目を開けていられません……お休みなさい)


『あなたと対話できたことを嬉しく思います、ソリアナ。お休みなさい』


 光のガイドさんの声が遠くなっていきました。そして、ソリアナはあっという間に眠りに落ちていきました。

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