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称呼番号2605番 2話  作者: コージ
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ラジオとの出会い



東京拘置所に着いた日の夕飯が少しだけ温かくてかき込んで食べたのを覚えている。

留置場の飯はすべて冷たくてまずかったから、美味しくなくても少しでも温かいおかずだったら上手く感じる。不思議だ。


拘置所の生活は朝から就寝前まで途中流れない時間があるが基本ラジオがずっと流れていたのを覚えている。その中でも楽しみにしていたのがスカイロケットカンパニーと安部礼司だ。

シャバにでた今でもきいている。


購入の品は東京拘置所だけあってすごく品揃えがいいのだ。

俺はいつも「かっぱえびせん」「ポテトチップスうすしお味」「納豆」「ローストチキン」「ドーナツ」「コーヒー」などを買って食べたり飲んだりしていたな。

たまにカップラーメンも食ってたな。1日2回お湯の配当をしてくれるのだ。その時にカップラーメンかコーヒーどっちかにお湯を入れてもらう。


拘置所に入るとだいたいの人は太るのだ。ずっと独居しか経験したことなかったが雑居にも入ってみたかったな。東拘ソースなるものが存在するらしい。のちに刑務所で作りかたを聞いたが中々美味そうなソースだった。何でも合うみたいだ。

毎週土曜日の昼はホワイトシチューとパンで味は悪くなかった。

東拘の朝の味噌汁はアツアツで下がやけどする時もあった。具もたくさん入っていて腹もちは良かった。ケチャップライス、ピラフなどバリエーションも多くて飽きないメニューだったのを覚えている。ただうまくはない、、、


毎日、毎日、1人3畳とトイレの部屋で誰とも話せない。入浴、運動も1人。

話すのは平日にある「願い事」で担当の職員と話すくらいだ。

ただ会話も「願い事あるか?」と聞かれるだけだ。

それとその日の購入で買いたい物があればマークシートを貰うだけ。もちろんすぐには届かない。

本も買えるが小説のタイトルも知らないし雑誌も知らないのでとりあえず東野圭吾の小説を買って裏に書いてある本の紹介をみて買って読みまくってた。


いつまでこの生活が続くのか分からないこの状況で時間がたっぷりとあるから小説を読みまくってたな。俺は読むのが遅くて500ページくらいの小説は2日かかる。

800ページくらいある小説だったら5日はかかってたな。

今でも本が好きで紙の本を買っている。


そんな生活をしてたら12月になってた。


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